
2025年10月30日、世界最大級の仮想通貨(暗号資産)取引所「Bybit」が、日本新規アカウント登録受付を停止すると発表がありました。「海外取引所しか使ったことないのに、どうやって出金すればいいの…?」そう悩んでいる人、実は多いんです。初心者さんたちは、BybitにあるBTCを移した方がいいのか、そのままでいいのか、右往左往して困っていると思います。でも安心してください。移動する場合でも、実はパターンは4つだけ。これさえ分かれば、ご自身のタイミングで出金や移動に迷いません。
 
本記事で分かること
- 通貨・目的別の4つの移動パターン
- 税金をかけずに資産を移す方法
- ガチホBTC保有者の安全な移動戦略

※本記事では初心者向けに、主要通貨(BTC・ETH・XRP)、ステーブルコイン(USDT・USDC)、DEX(edgeX)、国内CEX(bitFlyer)に絞って解説します。
【ニュース】Bybitが日本居住者の新規登録を停止

2025年10月30日、世界最大級の仮想通貨(暗号資産)取引所「Bybit」が、日本居住者および日本国籍保有者向けの新規アカウント登録受付を停止すると発表しました。
停止開始時刻:2025年10月31日21時(日本時間)
日本の金融庁が示す暗号資産交換業に関する規制の枠組みに準拠するための自主的措置とされています(Bybit公式発表より)。ただし、既存ユーザーは引き続き利用可能です。
急がなくてもいいけど、いずれ資金を撤退せざるを得ないかなぁ
 
海外取引所(CEX/中央集権型取引所)しか使ってこなかった人にとって、初めての資産移動は不安だらけ。でも安心してください。実はパターンは4つだけ。これさえ分かれば迷わず出金できます。
【結論】Bybitからの出金は4パターンだけ!
難しく考える必要はありません。保有している通貨と目的に応じて、以下の4パターンから選ぶだけです。
| パターン | 保有通貨 | 移動方法 | 税金 | 
|---|---|---|---|
| ①ETHをそのままMetaMaskへ | ETH | Bybit → MetaMask(直接送金) | なし | 
| ②DEXでレバレッジ取引をしたい | 全通貨 | USDCに交換*→ MetaMask → パーペチュアルDEX(edgeX) | 交換時に発生 | 
| ③引き続き取引所(CEX)を使いたい | 全通貨 | XRPに交換 → CEX(国内:bitFlyer等、海外:BTCC,MEXC等) | 交換・換金時に発生 | 
| ④BTCをそのまま移動 | BTC(ガチホ) | ハードウォレットまたはCEX | なし | 
補足説明:
CEX(Centralized Exchange)=中央集権型取引所
DEX(Decentralized Exchange)=分散型取引所
パーペチュアルDEX(Perpetual DEX)=分散型永続先物取引所
*注意:パーペチュアルDEXは、CEXと違い証拠金に使われるステーブルコインは圧倒的にUSDCの方が汎用性が高いです。ちなみにedgeXはUSDT、USDCともに利用できますので、USDTを大量に保有している場合は、そのままUSDTで出金するのも可能です。なお出金手数料はUSDC(約75円/回)、USDT(約150円/回)です。
 
【基礎知識】CEXとパーペチュアルDEXの違いを理解しよう
今まで海外CEX(中央集権型取引所)しか使ってこなかった人にとって、「パーペチュアルDEX(edgeX)って何が違うの?」という疑問があると思います。簡単に違いをまとめました。
| 項目 | Bybit(CEX) | edgeX(パーペチュアルDEX) | 
|---|---|---|
| 運営形態 | 企業が中央管理 | 分散型(管理者なし) | 
| 本人確認(KYC) | 必要 | 不要 | 
| 資産の管理 | 取引所が預かる | 自分で管理(ウォレット接続) | 
| 日本の規制 | 影響を受ける(今回の停止) | 影響を受けにくい | 
| 取引手数料 | メイカー約0.02% テイカー約0.055% | メイカー約0.012% テイカー約0.038% (約4割安い) | 
| 使いやすさ | 初心者向け UIが分かりやすい | 慣れが必要 MetaMask接続が必要 | 
| 倒産リスク | 取引所倒産で資産が失われる可能性 | 自己管理なのでリスクなし | 
| セキュリティリスク | 取引所がハッキングされる可能性 | 自分のミスで資産を失う可能性 | 
| 対応通貨(入金) | BTC・ETH・XRP・USDT・USDC等 多数対応 | ETH・USDT・USDC等 (EVM互換チェーンのみ) | 
:合わせて読みたい【仮想通貨】ビットコイン・イーサリアムで学ぶWeb3の本質|ブロックチェーン&エコシステム入門
【初心者向けポイント】
- Bybit = 銀行に預けるイメージ(銀行が管理)
- edgeX = 自分の金庫で管理するイメージ(自己責任)
 
:合わせて読みたい【仮想通貨】edgeX完全ガイド|安全性とリスク徹底比較!パーペチュアルDEX選び方決定版
パターン①【最も簡単】ETHをそのままMetaMaskへ
こんな人におすすめ:ETH保有者/税金をかけたくない
メリット
- ✅ そのまま送金できて超簡単
- ✅ 税金が一切かからない
- ✅ Arbitrum Oneなら手数料激安(40~120円)
Arbitrum Oneとは?
| チェーン | 手数料 | 到着時間 | 
|---|---|---|
| Arbitrum One | 約40~120円 | 5~15分 | 
| Ethereum | 約400~2,000円 | 10~30分 | 
簡単3ステップ
step
1MetaMaskにArbitrum Oneを追加
- ネットワーク名:Arbitrum One
- RPC URL:https://arb1.arbitrum.io/rpc
- チェーンID:42161
step
2MetaMaskのアドレスをコピー
step
3Bybitから出金
- 通貨「ETH」、チェーン「Arbitrum One」を選択
- MetaMaskのアドレスを貼り付け
- 初回は0.01ETH程度でテスト推奨
:合わせて読みたい【仮想通貨】メタマスクの使い方完全ガイド|2025年最新機能と初心者向け設定方法
パターン②【DEX運用派】USDCに交換してedgeXへ
こんな人におすすめ:パーペチュアルDEX(edgeX)でレバレッジ取引したい/資産を積極運用したい
⚠️注意:あくまで初心者向け記事のため、チェーンを複雑にしない手順で書いています。コストロスを気にされる方や、既にDEXを使いこなしている人は各自のやり方でDEXに移動させて下さい。
なぜUSDCに交換?
- edgeXなどのパーペチュアルDEXで証拠金として使える
- 出金手数料が安い(75円 vs USDT 150円)
- 価格安定(1ドル=約150円で固定)
- BTCやXRPはMetaMaskに直接送れないため、変換が必要
USDC → edgeX【手数料の内訳】
- Bybit出金手数料:0.5 USDC = 約75円
- Arbitrumガス代:約160円~320円(変動あり)
- 合計:約235円~395円
💡 ガス代は時間帯によって変動します。
比較表
| 比較項目 |  USDT |  USDC | 
|---|---|---|
| Bybit出金手数料(Arbitrum) | 1 USDT(約150円/回) | 0.5 USDC(約75円/回) | 
| CEX流動性・取引量 | 業界No.1(62%) | 業界2位(24%) | 
| DEX証拠金対応 | 一部のみ(edgeX、Aster等) | ほぼ全DEXで主流 | 
| 主要パーペチュアルDEX対応 | ✅ edgeX対応 ✅ Aster対応 ❌ Hyperliquid非対応 ❌ dYdX非対応 ❌Lighte非対応 | ✅ edgeX対応 ✅ Aster対応 ✅ Hyperliquid対応 ✅ dYdX対応 ✅ Lighte対応 | 
| 透明性・監査 | やや不透明 | 完全透明・毎月監査 | 
| 規制対応 | オフショアリスク | 米国規制準拠 | 
| 価格安定性 | 月間乖離+0.10% | 月間乖離-0.02% | 
補足:すでに大量のUSDTを持っている人はUSDCに変換せずに、USDTのままMetaMask経由でedgeXに移動がベター。出金手数料は回毎にかかるため、1万円でも100万円でも同じ金額です。
:合わせて読みたい【仮想通貨】2025年注目のステーブルコイン徹底解説|仕組み・メリット・主要銘柄まとめ
上級者向け
BNB Chain経由なら手数料最安!
MetaMaskの設定やチェーン選択に慣れている方は、BNB Smart Chain(BSC)経由が最安です:
- Bybit出金手数料:約21円(0.0002 BNB)
- スワップ + Depositガス代:約20円(約0.0002 BNB)
- トータル:約41円
💰 USDC(Arbitrum)経由(約235円)より約194円安い!
⚠️ ただし、初心者は安全性を最優先してUSDC(Arbitrum)を選んだ方がよいです。チェーン選択を間違えると資産が消えてしまいます(業界用語で「GOX」と呼びます)。
簡単4ステップ
step
1Bybit内でUSDCに交換
- 「資産」→「両替」→「BTC→USDC」を選択
- ⚠️ 交換時に税金が発生する可能性あり(利益が出ている場合)
step
2MetaMaskのアドレスをコピー
- Arbitrum Oneネットワーク
step
3BybitからUSDCを出金
- 通貨「USDC」、チェーン「Arbitrum One」
- 初回は20~50ドルでテスト推奨
- 出金手数料:0.5 USDC(約75円)
step
4ガス代(ETH)を用意
- edgeXで取引するには、ガス代(ETH)が必要です
- 必要な量:約0.001 ETH(約400円)
- ETHの入手方法:CEXで購入し、Arbitrumチェーンで送金
- ⚠️ ガス代がないと、USDCがMetaMaskに入ったまま何もできません
ガス代がなくても資産は消えません
ガス代がない場合、USDCはMetaMaskに安全に保管されます。GOX(資産が消える)はしません。ETH(0.001 ETH = 約400円)を追加すれば、すぐに取引を再開できます。本当のGOXリスクは、チェーン選択ミスです。Arbitrum Oneを必ず選びましょう。
step
5edgeXに入金(Deposit)
- Depositとは? edgeXのトレード口座に仮想通貨を入金することです
- edgeXで「Deposit」→「Arbitrum」→「USDC」を選択
- 入金したい金額を入力して実行
- MetaMaskで承認(ガス代が必要)
- いつでもWithdraw(出金)してMetaMaskに戻せます
Depositの必要性
edgeXはDEX(分散型取引所)ですが、レバレッジ取引をするには証拠金をedgeXに預ける必要があります。MetaMaskに入れたままではトレードできないため、edgeXの口座に移します。秘密鍵はあなたが管理しているので、いつでも出金可能です。
DEXでレバレッジ取引したいならこのパターン
資産額に関わらず、DEX(edgeX等)でレバレッジ取引をしたい場合は USDC交換が最適です。
理由は以下の通り:
✅ 出金手数料が最安(75円 vs USDT 150円)
✅ edgeXだけでなく主要DEX全てで証拠金として使用可能
✅ 価格安定(1ドル=約150円で固定)
✅ 取引開始までの手順が最短
手数料例(資産額別)
・10万円移動:約75円(0.075%)
・50万円移動:約75円(0.015%)
・100万円移動:約75円(0.0075%)
資産額が大きいほど手数料率が下がってお得!
 
:合わせて読みたい【仮想通貨】edgeX完全ガイド|安全性とリスク徹底比較!パーペチュアルDEX選び方決定版
パターン③【含み益ゼロ/含み損の人向け】XRPに交換してCEXへ
こんな人におすすめ:今までどおり取引所(CEX)を使いたい/DEXはまだ不安/日本円に早めに換金するかも
なぜ仮想通貨の中でXRPが選ばれるのか?
- 送金手数料が激安(約20~30円)
- 送金スピードが超速い(3~5秒)
- bitFlyerなど国内大手ほぼ全てで取り扱いあり
| 通貨 | 送金手数料 | 送金時間 | 
|---|---|---|
| XRP | 約20~30円 | 3~5秒(取引所処理含めて5~15分) | 
| BTC | 約2,000円 | 10~30分 | 
*以下、取引所(CEX)は国内取引所をメインで解説しますが、海外取引所でも手順は同じです
簡単5ステップ
step
1国内取引所(CEX)の口座開設
- bitFlyer:国内最大手、セキュリティが高い
- 他に、Coincheck、GMOコイン、SBI VCなどがあります
step
2国内取引所でXRPの入金アドレスを取得
- ⚠️ 超重要:XRPは「アドレス」と「宛先タグ」の両方が必要!
step
3Bybit内でXRPに交換
- 「仮想通貨→XRP」に交換
- ⚠️ 交換時に税金発生の可能性
step
4XRPを国内取引所に送金
- アドレスと宛先タグを正確に入力
- 3~5秒で到着
現時点では日本の税制上、XRP変換ルートは、含み益がほぼゼロか含み損がある人専用です。手数料30円で激安ですが、含み益が5万円以上あると税金で結局2万円以上かかります。DEXは怖いけどCEXで現物取引したいって人に向いてます。ガチホしたいコイン(トークン)はXRPに変換はしない方がよいです。
 
パターン④【ガチホ勢】BTCをそのまま安全に移動
こんな人におすすめ:高額BTC保有/長期保有したい/課税を避けたい

なぜBTCをそのまま移動すべき?
✅ 高額の場合、交換時の課税額が膨大になる
【例】高額BTCの課税リスク
- 1,000万円分のBTC(取得価格300万円)をUSDTに交換
- → 700万円の利益確定 → 最大385万円の税金!
- → BTCのまま移動すれば税金ゼロ
選択肢①:国内CEX(bitFlyer等)
メリット:いつでも日本円に換金可能、日本語サポート、ガチホでもレンディングで増やせる
手順:
- 国内取引所でBTC入金アドレスを取得
- Bybitで「BTC」→チェーン「Bitcoin」を選択
- 初回は少額(0.001 BTC)でテスト送金
選択肢②:ハードウェアウォレット(Ledger・Tangem)
メリット:オフライン保管、ハッキングリスクほぼゼロ、最高のセキュリティ
おすすめ:
- Ledger Nano S Plus:約1.5万円
- Ledger Nano X:約2.5万円
- Tangem Ring:約2万円(金ちゃんおすすめ!)
:合わせて読みたい【仮想通貨】史上初!指輪型のハードウェアウォレットのTANGEMを徹底解説!
:図の詳細記事【最新ニュース】仮想通貨ウォレット偽画面に要注意!急増するフィッシング詐欺の手口と対策
 
税金の基礎知識【課税されるタイミング】
| 行為 | 税金 | 
|---|---|
| 仮想通貨の購入・保有 | × | 
| 同じ通貨のまま移動 | × | 
| 通貨を交換(BTC→USDT等) | ○ | 
| 日本円に換金 | ○ | 
 
参考例
100万円分のBTCを移動する場合のコスト比較:
パターンA: BTCのまま送金
- 手数料: 約2,000円/回(CEXへもハードウォレットへも金額は同じ)
- 税金: なし
- 合計: 約2,000円
パターンB: XRPに交換して送金
- 手数料: 約20~30円(激安!)
- 税金: 含み益に応じて変動 ←これが曲者
税金の具体例(100万円分のBTC):
| 取得価格 | 現在価値 | 含み益 | 税金(税率20%) | 税金(税率33%) | 合計コスト(20%) | 
|---|---|---|---|---|---|
| 95万円 | 100万円 | 5万円 | 1万円 | 1.65万円 | 約1万円 ✅ | 
| 90万円 | 100万円 | 10万円 | 2万円 | 3.3万円 | 約2万円 | 
| 80万円 | 100万円 | 20万円 | 4万円 | 6.6万円 | 約4万円 ❌ | 
| 50万円 | 100万円 | 50万円 | 10万円 | 16.5万円 | 約10万円 ❌ | 
※税率は所得によって変動(20%~55%)
結論:
- 
含み益が2万円以下 → XRP交換とBTC直送がほぼ同じコスト 
- 
含み益が5万円以上 → BTC直送が圧倒的に得! 
実は計算すると、含み益がほぼゼロ(取得価格98万円→現在100万円など)でないと、XRP経由のメリットはほとんどないです。むしろ、含み損がある場合(取得価格120万円→現在100万円)なら、損失確定として使えるので税金対策になる可能性があります。
初心者が失敗しやすいポイント【必読】
①チェーン選択ミスで資金喪失
- 送信側と受信側で同じチェーンを選ぶこと
- 初回は必ず少額でテスト送金
②XRPの宛先タグ入れ忘れ
- アドレスと宛先タグの両方が必要
- 片方だけだと資金が失われる
③高額BTCをUSDT・USDCに交換して大損
- 500万円の利益 → 最大275万円の税金
- BTCのまま移動すれば税金ゼロ
まとめ:Bybit規制は慌てず対応しよう
Bybitの新規登録停止は発表されましたが、既存ユーザーは引き続き利用可能です。未だ焦る必要はありません。しかし海外取引所(CEX)への規制が厳しくなる情勢であることに変わりはありません。今後に備えて対応を決めておく必要があります。
おさらい:4つのパターン
パターン1:ETHガチホ→ MetaMaskへ移動
パターン2:DEXでレバレッジ取引→ USDC変換
パターン3:含み益ゼロ/含み損&CEX現物派→ XRP変換
パターン4:BTCガチホ→ BTC直送(ハードウェアウォレットまたはCEX)
今回紹介したedgeXは、手数料の安さとKYC不要という点で初心者におすすめのパーペチュアルDEXですが、DEXはそれぞれ特徴や対応チェーンが異なります。HyperliquidやdYdX、Lighter、Asterなど他のパーペチュアルDEXもあるので、気になる方は各自で調べてみてください。ただし、利用する際は必ず対応チェーンや最低入金額、手数料体系を確認してから使いましょう。
 
 重要な投資リスク警告
本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨の購入や投資を推奨するものではありません。仮想通貨は価格変動が大きく、元本割れのリスクもあります。レバレッジ取引は特にリスクが高く、資金を全て失う可能性があります。投資判断は自己責任で行ってください。必ず信頼できる情報源を元にし、自分自身で十分なリサーチを行いましょう
海外取引所・DEX利用時の重要な注意事項
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