2025年8月25日、ビットコインが11万ドルを割り込む一方で、トランプ大統領顧問が「数年間弱気相場なし」と発言。9億ドル超の清算劇と機関投資家革命論について徹底分析します。今後の3シナリオと投資戦略をやさしく解説していきます!

本記事で分かること
- ビットコイン急落の詳細データと要因分析
- トランプ顧問ベイリー氏発言の市場インパクト
- 急落後の3つのストーリーで見る今後の展望
【ニュース1】ビットコイン急落でサポートライン割れ
パウエル発言効果の短命な終焉
8月25日の仮想通貨市場は、投資家の期待を完全に打ち砕く展開となりました。8月22日のジャクソンホール会議でパウエルFRB議長がハト派発言を行い、ビットコインは一時11万7000ドルを超える上昇を見せていましたが、その興奮は3日と持ちませんでした。
急落の詳細タイムライン - 72時間で7%の下落
CoinDeskによると、米国取引時間中の11万3000ドルでの回復試行は即座に拒絶され、7週間ぶりの安値まで急落しています。
時期 | 価格 | 変化 | 出来高 | 要因 |
---|---|---|---|---|
8月22日 | 11万7000ドル超 | +4.4% | 838億ドル | パウエル議長ハト派発言 |
8月23日 | 11万5383ドル | -1.3% | 553億ドル | 利益確定売り開始 |
8月24日 | 11万3478ドル | -1.7% | 742億ドル | 週末前調整売り |
8月25日 | 11万0127ドル | -2.9% | 937億ドル | サポートライン割れ |
8月26日現在 | 11万0066ドル | -0.06% | 21億ドル | 下値模索継続 |
重要な技術的ポイント:
- 約10万9000〜10万9400ドル: トランプ就任式時の価格水準(心理的サポート)
- 11万ドル: 7週間ぶりの重要サポート(現在攻防中)
- 11万3000ドル: 回復失敗ライン(強い売り圧力)
- 11万7000ドル: 直近高値(抵抗線として機能)
テクニカル分析が示す弱気シグナル
RSI(相対力指数): 30を下回りオーバーソールド圏入り
MACD: デッドクロス形成で下降トレンド確定
移動平均線: 25日線を下抜けで短期トレンド転換
出来高: 下落時に急増、上昇時に減少(典型的な弱気パターン)
👉:合わせて読みたい【テクニカル分析】初心者から上級者まで使える”実践マニュアル”|RSI編
オーバーソールドとは?
オーバーソールド(oversold)=売られすぎの状態。投資家が過剰に売ってしまい、価格が短期的に下落しすぎている状態を指します。この状態になると、テクニカル指標上では反発の可能性が高いと判断されることがあります。
大規模清算劇 - 9億4100万ドルの衝撃
清算データの詳細分析:最新のCrypto.newsデータによる清算状況
項目 | 金額 | 割合 | 前回比 |
---|---|---|---|
総清算額 | 9億4100万ドル | 100% | +34%(対日曜日) |
ロング清算 | 8億2700万ドル | 88% | 上昇期待の裏切り |
ショート清算 | 1億1400万ドル | 12% | 少数の売り方も巻き込み |
※2025年では最大規模、過去2年間でも上位5位以内の清算規模
取引所別清算データ:
- Binance: 3億2100万ドル(最大)
- OKX: 2億1800万ドル
- Bybit: 1億9200万ドル
- BitMEX: 1億3400万ドル
- その他: 1億7600万ドル
清算の連鎖メカニズム
第1段階(8月25日午前): 11万3000ドル付近での売り圧力
第2段階(同日午後): 11万1000ドル割れで小規模清算開始
第3段階(同日夜間): 11万ドル割れで大規模清算の連鎖発生
第4段階(26日早朝): 10万9000ドル台での底値圏模索
清算の教訓
今回の清算劇は、パウエル発言による楽観的ムードの中で多くの投資家が高レバレッジでロングポジションを構築していたことを物語っています。特に11万5000〜11万7000ドルでエントリーした投資家の強制決済が、下落を加速させました。
市場構造の変化を示唆
今回の下落で注目すべきは、機関投資家の動向です。
機関投資家の特徴的行動:
- 利確の迅速さ: 個人投資家より早い段階での利益確定
- リスク管理の徹底: 予想外の下落での迅速な損切り
- 流動性への影響: 大口取引による価格インパクトの拡大
これは従来の「個人投資家主導市場」から「機関投資家も参加する成熟市場」への過渡期であることを示しています。
【ニュース2】トランプ顧問「BTC弱気相場は数年先」
デビッド・ベイリー氏の衝撃発言
急落と同じタイミングで、トランプ大統領の仮想通貨顧問であるデビッド・ベイリー氏(Bitcoin Magazine創設者)がX(旧Twitter)で重大発言を行いました。この発言は、単なる楽観論を超えた市場構造の根本的変化への洞察を含んでいます。
There’s not going to be another Bitcoin bear market for several years.
Every Sovereign, Bank, Insurer, Corporate, Pension, and more will own Bitcoin. The process has already begun in earnest, yet we haven’t even captured 0.01% of the TAM.
We’re going so much higher. Dream big
— David Bailey🇵🇷 $1.0mm/btc is the floor (@DavidFBailey) August 23, 2025
「ゴールド革命の再現」理論
🇺🇸 ベイリー氏の核心主張:
「初めて見る真の機関投資家参入だ。全ての政府、銀行、保険会社、企業、年金基金がビットコインを保有することになる。潜在市場の0.01%も捉えていない段階で、これから大きく上昇する」
理論的根拠は「ゴールドETF革命」:
- 2003年:ゴールド300ドル台(ETF登場前)
- 2004-2011年:300→1900ドル(8年間連続上昇)
- 要因:ETF経由の機関資金流入による構造変化
機関投資家参入の現状
過去2年間の爆発的成長:
分野 | 2023年1月 | 2025年8月 | 成長率 |
---|---|---|---|
BTC ETF | 未存在 | 650億ドル | 新規創設 |
企業保有 | 200億ドル | 550億ドル | +275% |
政府保有 | 50億ドル | 120億ドル | +240% |
注目企業の動向:
- マイクロストラテジー: 226,500 BTC保有(約249億ドル)
- ブラックロック: IBIT ETFで業界最大規模
- 米国政府: 戦略備蓄法案が議会審議中
🏛️ 政府レベルの動き
• 🇺🇸 米国: 100万BTC戦略備蓄法案
• 🇸🇻 エルサルバドル: 法定通貨化で継続購入
• 🇯🇵 日本: 自民党内でビットコイン研究会発足
• 🌐 複数国: 2025年内に追随検討の報道
専門家による反論の嵐
4年サイクル維持派の警告。複数の専門家が強い懐疑論を展開した。
主な反論ポイント:
専門家 | 懸念事項 | 根拠 |
---|---|---|
CK Zheng氏 (ZX Squared Capital) |
株式市場との高相関性 | 過去5年で0.8の相関係数 |
パブ・ハンダル氏 (Swyftx) |
マクロ経済ショックリスク | Fed利上げ時の機関投資家逃避 |
ライアン・マクミリン氏 (Merkle Tree Capital) |
2026年天井・調整予測 | グローバル流動性サイクル分析 |
現実的なリスク要因
短期リスク(2025年内):
・9月の歴史的弱い季節性
・Fed政策転換の可能性
・企業決算での仮想通貨評価損
中期リスク(2026-2027年):
・レバレッジ企業の財務悪化
・規制環境の変化
・地政学リスクの拡大
現実的な見方
・ベイリー氏の「機関投資家効果」は確実に存在するが、「数年間弱気相場なし」は過度に楽観的。
・従来より穏やかな調整はあり得ても、サイクル完全消滅は疑問視される。
結論:
ベイリー氏の発言は政治的メッセージも含む強気論ですが、市場現実は「機関参入効果 vs 従来サイクル」の綱引き状態。投資家は両極端に振れず、バランスの取れた戦略が重要でしょう。
今後のBTC展望 - 3つのストーリーで読み解く未来
現在の相反する2つのニュースを踏まえ、今後考えられる3つのシナリオを解説します。より詳細なテクニカル分析とデータ解析手法については関連記事もご参照ください。
👉:合わせて読みたい【保存版】ビットコイン過去バブルに共通する“天井と底の法則”を1枚のチャートで見抜く方法
ストーリー1:機関投資家革命 - 「構造的強気相場」
🇺🇸 ベイリー氏予測が的中するシナリオ
ゴールドETF登場後の8年間上昇と同様に、機関投資家の本格参入でビットコインが構造的強気相場に入る展開。従来の4年サイクルが無効化され、調整は20-30%程度の健全な押し目にとどまります。
実現条件:
- 年金基金・保険会社の本格参入加速
- 複数国でのビットコイン戦略備蓄実現
- トランプ政権の仮想通貨政策順調推進
投資戦略: 長期保有重視、押し目買い継続
🌟 成功のカギ: 機関投資家需要が個人投資家の売り圧力を上回り続けること
ストーリー2:修正版サイクル継続 - 「2026年調整シナリオ」
伝統的4年サイクルの穏やかな継続
機関投資家参入で調整幅は緩和されるものの、基本的なサイクルは維持。2026年前半に20-25万ドルで天井形成後、50-60%程度の調整を経て次サイクルへ移行します。
展開予想:
- 2025年末: 季節性調整後の年末回復
- 2026年前半: パラボリック上昇で天井形成
- 2026年後半〜: グローバル流動性逆転で調整
投資戦略: 2026年での段階的利確、調整期の計画的再投資
⚖️ バランス型: 機関投資家効果と従来サイクルの折衷案
パラボリックとは?
ストーリー3:ブラックスワン調整 - 「早期弱気相場」
想定外ショックによる急速な調整
規制ショック、マクロ経済急変、地政学危機などにより機関投資家も巻き込んだ調整が発生。ただし構造的需要により、回復は従来より迅速(6-12ヶ月)になります。
主なリスク:
- 主要国での仮想通貨規制強化
- Fed急激利上げ・株式市場暴落
- 重大な技術的・セキュリティ問題
投資戦略: 現金比率高め維持、ショック時の逆張り準備
⚠️ 注意: 予測困難なブラックスワン事象への備えが重要
ブラックスワンとは?
9月「魔の季節性」を乗り切る実践戦略
短期戦略(9月〜12月)
共通の注意点:
・9月の歴史的弱さ(BTC平均-3.77%、ETH平均-6.42%)
・11万ドルサポートの重要性
・年末に向けた機関投資家の動向
ストーリー別対応:
ストーリー | 9月戦略 | 10-12月戦略 |
---|---|---|
機関投資家革命 | 押し目は積極的に買い | 強気維持で追加投資 |
サイクル継続 | 慎重な様子見 | 年末ラリー期待で段階投資 |
ブラックスワン | 現金比率高め維持 | ショック警戒で分散投資 |
中長期戦略(2025年〜2027年)
ポートフォリオ配分例:
保守的投資家: BTC 40% / ETH 20% / アルト 10% / 現金 30%
積極的投資家: BTC 50% / ETH 25% / アルト 15% / 現金 10%
超積極投資家: BTC 60% / ETH 20% / アルト 15% / 現金 5%
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まとめ:混沌を機会に変える投資マインド
今回の「11万ドル割れ」と「弱気相場数年先発言」という一見矛盾するニュースは、実は仮想通貨市場の成熟過程を象徴しています。
重要な気づき:
- 市場の二面性: 短期の技術的調整と長期の構造的変化は別物
- 情報の多角的解釈: 一つのニュースに一喜一憂せず、複数の視点で分析
- 準備の重要性: どのストーリーが現実になっても対応できる戦略構築
3つのストーリー全てに共通する投資の黄金ルール:
- 感情的な判断を避ける
- 段階的な投資でリスク分散
- 長期視点を忘れない
- 継続的な学習と情報収集
仮想通貨市場は確実に変化しています。従来の常識が通用しない新しい時代だからこそ、柔軟な思考と準備された戦略が成功の鍵となるでしょう。

重要な投資リスク警告
本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨の購入や投資を推奨するものではありません。
仮想通貨は価格変動が大きく、元本割れのリスクもあります。投資判断は自己責任で行ってください。
必ず信頼できる情報源を元にし、自分自身で十分なリサーチを行いましょう。
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