
「政府が11兆円も介入したなら、さすがに円安は止まるんじゃないの?」
そう思っていた人は少なくないはずです。
でも現実は逆でした。政府・日銀は4月28日から5月27日にかけて、月次ベースで過去最大となる11兆円超の為替介入を実施しました。
それでも円は5月、主要10通貨の中で最弱通貨となり、6月1日午後の東京市場では1ドル159円台半ばで取引されています。
つまり市場は、こう見ているということです。
介入だけでは、円安の流れは変えられない。
この記事を最後まで読むと、なぜ11兆円介入でも円安が止まらなかったのか、160円突破リスクがなぜ意識されているのか、日銀利上げが本当に円を支えられるのか、そして仮想通貨投資家が何を見ておくべきかが分かります。
為替は、仮想通貨とも深くつながっています。情報の鮮度が命の時代です。大切な人にシェアして、繰り返し読み返してください。
本記事で分かること
- 11兆円超の過去最大介入でも円安が止まらなかった理由
- 1ドル160円突破リスクと再介入警戒のポイント
- 日銀利上げ期待と仮想通貨市場への影響
この記事は、ブルームバーグの記事を元に、初心者にも分かりやすく再構成しています。
11兆円介入でも止まらない円安──市場は「政府の本気」より「日銀の次の一手」を見ている
「過去最大規模の介入」と聞くと、円安の流れが一気に止まりそうに感じませんか?
今回、政府・日銀は4月28日から5月27日の間に、月次ベースで過去最大となる11兆円超の為替介入を実施しました。
為替介入とは、ざっくり言えば、政府や日銀が市場で円を買って円安を止めようとする行動です。
普通なら「そこまでやれば円高に戻るのでは?」と思うはずです。
ところが現実には、円は5月に主要10通貨の中で最弱通貨となりました。
さらに、円は4月30日以来の安値圏で推移し、6月1日午後の東京市場では1ドル159円台半ばで取引されています。
つまり、過去最大規模の介入をしても、円安圧力の強さは残ったままなのです。
市場が見ているのは「介入したかどうか」ではなく、「円安の根本原因が解決したかどうか」です。
次は、円安の根本原因である「日米金利差」を見ていきます👀👇
なぜ円安は止まらないのか──最大の原因は「日米金利差」
為替は、気合いや政府コメントだけで動いているわけではありません。
今の円安の背景にある大きな要因は、日本と米国の金利差です。
米国ではインフレ圧力が残り、高金利環境が続いています。
一方、日本ではインフレ圧力が高まる中でも、日銀の利上げペースは緩やかです。
すると投資家は、金利が低い円を売り、金利が高いドルを買いやすくなります。
これが、円売り・ドル買いです。
たとえば、あなたが銀行にお金を預けるとして、金利が低い場所と高い場所があれば、多くの人は高い方を選びますよね。
為替市場でも、それと同じような力が働いています。
ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントの駱正彦チーフ債券ストラテジストは、今回の状況についてこう指摘しています👇
「介入は時間を稼ぐことはできても、潮目を変えることはできない。本当の転換点は日銀からもたらされなければならない」
この言葉はかなり本質的です。
つまり、介入は応急処置にはなっても、円安の根本原因を変えるものではないということです。
円安が続きます。
政府が市場介入までしたにもかかわらず、円安の流れを止められていません。
このままいけば円はさらに安くなり、食料やエネルギーなど輸入物価が上がり、家計を直撃します。
また、長期金利もじりじりと上がってきています。…
— 河野太郎 (@konotarogomame) May 31, 2026
投機筋はまだ円安を見ている──円の弱気ポジションは2024年7月以来の水準へ

「政府が介入したなら、プロ投資家も円売りをやめたのでは?」と思っていませんか?
実は、そう単純ではありません。
米商品先物取引委員会、CFTCのデータによると、レバレッジド・ファンドとアセットマネジャーによる円の弱気ポジションは、5月26日時点で2024年7月以来の水準に拡大しました。
難しく聞こえるかもしれませんが、初心者向けに言えば、これは「プロ投資家たちが、まだ円安方向に賭けている」という意味です。
政府・日銀の介入後も、円売り姿勢は維持されています。
これは市場が、介入効果を限定的と見ているサインでもあります🤔
駱氏も、当局による巨額の円買いにもかかわらず円安が続いていることについて、こう指摘しています👇
「介入効果の逓減を浮き彫りにしている」
つまり、一度目の介入より、二度目、三度目の介入のインパクトが弱くなっている可能性があるということです。
市場は「政府がまた介入するか」だけでなく、「日銀が本当に金融政策を変えるか」を疑問視してきています👀🔍
今も円安にベットする人がいる理由はシンプルです☝️
まだ日米の金利差が大きく、「円を持つメリット」より「ドルを持つメリット」が残っているからです。
メリットは、円安が続けばドル建て資産や海外株、BTCなどの円換算評価が押し上がりやすいこと。
一方デメリットは、日銀の利上げや突然の為替介入が入った瞬間、相場が一気に逆流するリスクがあること⚠️
つまり、“円安だから絶対勝てる”ではなく、流れに乗りつつ出口戦略まで考えている人が生き残る相場ってこと。
6月16日の日銀会合が焦点──利上げ確率は8割近く織り込み済み
今の市場が一番見ているのは、次の為替介入ではなく日銀の金融政策です✍️
投資家の関心は、約2週間後の日本銀行の金融政策決定会合に集まっています。
オーバーナイト・インデックス・スワップ、OIS市場では、6月16日の会合での利上げ確率が8割近く織り込まれています。
これは、市場参加者の多くが「日銀は動く可能性が高い」と見ているということです。
もし日銀が利上げを行ったり、今後も利上げを続ける姿勢を強く示したりすれば、円を支える材料になります。
反対に、期待ほどタカ派的ではなかった場合、円安圧力が再び強まる可能性があります。
そしてその場合、市場では1ドル160円を突破するリスクが意識されています。
つまり、6月16日の日銀会合は、円相場の方向性を左右する重要イベントです🔥
「利上げします!」なら円を買う人が増えやすくて、逆に期待外れなら円安が進むかもって話なのね?👀
その通り。次は、160円突破と再介入リスクを見ていきます👇
1ドル160円突破なら再介入か──当局は「投機的な動き」に警戒

市場では、1ドル160円という水準が強く意識されています。
円相場は4月30日以来の安値圏で推移しており、市場参加者はさらなる介入に警戒を強めています。
片山さつき財務相は5月29日の閣議後会見で、為替市場の動向について「投機的な動きあれば断固として措置を取れる」との見解を改めて示しました☝️
この発言は、政府が再介入の可能性を完全には排除していないことを示しています。
SBI FXトレードの上田真理人取締役は、円が160円を突破する可能性があり、その場合は「介入をやらざるを得ない」と指摘しています。
ただし、重要なのは介入のやり方です。
上田氏は、日銀による利上げやタカ派的な発言と組み合わせて実施すれば、介入の効果は高まるとの見方を示しています。
市場が待っているのは、介入単独ではなく「介入+金融政策」のセットです。
だからこそ、160円突破リスクと日銀会合はセットで見ておく必要があります✍️
では、円安をさらに押し下げる外部要因も確認しておきましょう。
中東情勢と原油高も円安要因──日本の貿易赤字懸念が重くなる
円安の原因は、日米金利差だけではありません。
中東情勢も、円の下押し要因となっています。
米国とイランの恒久的な停戦に向けた交渉に進展が見られない中、北海ブレント原油先物は週明けの取引で上昇しました。
原油価格の高止まりは、日本にとって大きな問題です。
日本はエネルギーを多く輸入している国だからです。
原油価格が上がると、輸入コストが増え、インフレ圧力や貿易赤字拡大への懸念が強まります。
その結果、円が売られやすくなることがあります。
つまり今の円安は、日米金利差だけでなく、中東情勢、原油高、貿易赤字懸念も重なっているということです。
複数の円安要因が同時に重なっているからこそ、一度の介入では流れが変わりにくいのが人々を苦しめている要因なんです。
円安はFXだけの話ではない──仮想通貨投資家が知っておくべき理由

「私は仮想通貨しか触らないから、為替は関係ない」と思っていませんか?
それは少し危険です✍️
円安は、仮想通貨投資家にも関係があります。
なぜなら、円の価値が下がる局面では、投資家がドル建て資産や代替資産に目を向けやすくなるからです。
たとえば、ドル建て資産、ゴールド、仮想通貨などは、通貨不安やインフレ懸念が強まる局面で注目されやすい逃避資産です。
もちろん、円安だから必ずビットコインが上がるという単純な話ではありません。
ただ、為替、金利、原油、インフレ、仮想通貨はそれぞれ完全に切り離された市場ではありません。
むしろ、資金の流れという意味ではつながっています。
仮想通貨だけを見ている人と、為替や金利まで見ている人では、相場の見え方が大きく変わります。
知らなきゃ損するのは、こういう市場同士のつながりです。
初心者が今チェックすべき3つのポイント
では、今回の円安局面で初心者は何を見ればいいのでしょうか?
難しい指標を全部追う必要はありません。
まずは、次の3つだけ意識してください。
初心者が見るべき3つのポイント
- 1ドル160円を突破するかどうか
- 6月16日の日銀会合で利上げやタカ派発言が出るか
- 中東情勢と原油価格がさらに悪化するか
この3つは、円相場だけでなく、株式市場、ゴールド、仮想通貨市場にも影響を与える可能性があります。
特に日銀会合は、市場の期待がすでに高い分、結果次第で大きく動く可能性があります。
つまり、今は「何となく円安だから怖い」ではなく、「どの材料で相場が動いているのか」を見るタイミングです。
まとめ──11兆円介入でも変わらなかった市場の本音
今回の円安相場から見えてくることは、とてもシンプルです。
政府・日銀は、4月28日から5月27日の間に、月次ベースで過去最大となる11兆円超の為替介入を実施しました。
それでも円は5月に主要10通貨で最弱となり、6月1日午後の東京市場では1ドル159円台半ばで取引されています。
市場は、介入そのものよりも、日銀が本当に利上げで潮目を変えられるかを見ています。
また、CFTCデータでは円の弱気ポジションが2024年7月以来の水準に拡大し、投機筋の円売り姿勢も残っています。
さらに、中東情勢や原油高も円安圧力として重なっています。
ぶっちゃけ、円安を止めるカギは「介入したか」ではなく、「日銀が本当に潮目を変えられるか」です。
そして、この流れはFXだけの話ではありません。
為替、金利、原油、インフレ、仮想通貨は、資金の流れという意味でつながっています。
仮想通貨投資家ほど、ドル円と日銀の動きは見ておくべきです。
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NISA歴15年個人投資家
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