
2025年11月17日CoinPostによると、金融大手JPモルガンが「ビットコインは底値圏に達した」との衝撃的な分析を発表。さらに同じタイミングで、米ハーバード大学が前四半期比257%増となるビットコインETFを買い増していたことも判明しました。注目すべきは、この2つの機関がつい最近まで仮想通貨(暗号資産)に極めて慎重だったこと。その両者が今、明確に「買い」のシグナルを出しているのです。
本記事で分かること
- 懐疑派JPモルガン&ハーバード大が転換した理由
- マイニングコスト理論から見た底値9.4万ドルの根拠
- オンチェーンデータが示す「底打ちサイン」の読み方

「ビットコイン懐疑派」が沈黙を破った歴史的転換点

🇺🇸 2025年11月15日、金融大手JPモルガンが「ビットコインは底値圏に達した」との衝撃的な分析を発表。コインポストが17日に報じました。10月の史上最高値12.6万ドルから20%下落し、9.3万ドル〜9.6万ドルで推移する中、この発表は市場に大きな注目を集めています。
さらに同じタイミングで、米ハーバード大学が前四半期比257%増となる685億円相当のビットコインETFを買い増していたことも判明しました。
JPモルガン・ダイモンCEOの過去の発言
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、長年にわたりビットコインに対して極めて批判的な立場を取ってきました。
| 年 | ダイモンCEOの発言 |
|---|---|
| 2017年9月 | 「ビットコインは詐欺(fraud)だ」 |
| 2017年9月 | 「チューリップバブルより酷い」 |
| 2024年1月 | 「役に立たないペットロック」(ダボス会議) |
| 2025年1月 | 「分散型ポンジースキーム」 |
そのJPモルガンが今回、「ビットコインは底値圏に達した」と分析を発表し、さらに「6-12ヶ月で17万ドルに到達する可能性」まで言及したのです。
👉:合わせて読みたい【ニュース深掘り】JPモルガンがBTC・ETH担保融資を計画!伝統金融の歴史的転換点か
ハーバード大学が「ETF投資」という異例の一手
ハーバード大学のエンダウメント基金は、全米最大の約570億ドルを運用する超保守的な基金です。2025年8月に初めてビットコインETFへ投資するまで、リスク資産への投資を極力避けてきました。
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏も「伝統的にリスクに慎重なハーバード大学のエンダウメント基金がETFに投資するのは極めて異例」と指摘し、「ビットコインETFにとって、これ以上のお墨付きはない」と述べています。
その基金が、ビットコインETFを前四半期比257%増で買い増ししました。
👉:合わせて読みたい【ニュース解説】ハーバード大学が1.17億ドルのビットコインETFを保有|機関投資家参入が加速
JPモルガンが指摘する「マイニングコスト理論」とは?
生産コスト9.4万ドルが下限として機能
JPモルガンのニコラオス・パニギルツォグロウ氏率いるアナリストチームは、ビットコインの推定生産コスト(マイニングコスト)に注目した分析を発表しました。
現在の推定生産コストは1BTCあたり約9.4万ドル。数週間前の9.2万ドルから上昇しており、この水準が価格の下限として機能すると指摘しています。
| 価格がコストを上回る場合 | 価格がコストを下回る場合 |
|---|---|
| マイナーは利益が出るため積極的に売却 | マイナーは損失を出すため売却を避ける |
| → 売り圧力が強まる | → 売り圧力が弱まる |
現在の価格(約9.3万〜9.6万ドル)は、この生産コスト9.4万ドルのすぐ近くです。つまり、これ以上大きく下げる余地は限定的だとJPモルガンは見ているわけです。
マイニングコストとは?
ハーバード大学の「静かな爆買い」の詳細
前四半期比257%増の衝撃的な買い増し
2025年11月17日、米証券取引委員会(SEC)への提出書類(13F)から判明したハーバード大学の投資内容:
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 第2四半期末の保有株数 | 190万6,000株 |
| 第3四半期末の保有株数 | 681万3,612株 |
| 増加率 | 257% |
| 保有額(9月30日時点) | 4億4,288万ドル |
| 13F対象株式での割合 | 約20-21%(13F開示内で最大保有) |
| エンダウメント全体比 | 約0.5%(570億ドルのうち) |
⚠️注意点: 「21%」という数字は13F対象の米国上場公開株式に対する比率であり、ハーバード大学のエンダウメント全体(約570億ドル)に対しては約0.5%です。13Fは米国上場株式等の保有のみを報告する制度のため、全資産比とは異なります。
オンチェーンデータが示す「底打ちサイン」
恐怖・強欲指数が「極度の恐怖」ゾーンに
Alternative.meが提供する恐怖・強欲指数は、11月17日現在14を記録しています(前日は10)。この数値は「極度の恐怖(Extreme Fear)」ゾーンに位置しており、市場参加者が極端に悲観的になっていることを示しています。
| 指数の範囲 | 市場心理 | 投資判断の目安 |
|---|---|---|
| 0-24 | 極度の恐怖 | 歴史的に買いの好機 |
| 25-49 | 恐怖 | 慎重ながらも買い検討 |
| 50-74 | 強欲 | 利益確定を検討 |
| 75-100 | 極度の強欲 | 天井圏の可能性 |
恐怖・強欲指数とは?
NUPL指標の状況(注意:種類によって異なる)
NUPL(Net Unrealized Profit/Loss)は、市場参加者全体の含み益・含み損を示す指標です。
重要な注意点: NUPLには複数の種類があり、値は指標によって異なります:
- 全体NUPL: 11月初旬に0.5前後を記録(CryptoQuantデータ)
- 短期保有者(STH)NUPL: -0.05程度(含み損状態)
- 長期保有者(LTH)NUPL: 0.66など高め(含み益状態)
全体NUPLが0.5を下回る水準は、歴史的に売り圧力が弱まり始めるサインとされていますが、短期保有者と長期保有者で状況が異なる点に注意が必要です。
クジラの動向:賛否混在するシグナル
オンチェーンデータプロバイダーの報告は混在しています:
買い増しを示すデータ:
- Yahoo Finance報道(11月15日): 過去30日間で375,000BTC以上の積み増し
- 一部の大口投資家が再び買い集めている動き
売却を示すデータ:
- Santiment: 10-10,000BTC保有ウォレットが10月12日以降に約32,500BTC売却
- Amberdata: 11月は「クジラの積み増しが完全に停止」
結論: 一部の大口は買っているが、同時に他の大口や長期保有者は利確している混在した状況です。「クジラが一斉に買っている」と単純化するのは誤りで、市場は複雑な綱引き状態にあります。
JPモルガンの強気予測:6-12ヶ月で17万ドル
ゴールドとのボラティリティ格差に着目
JPモルガンのアナリストらは11月6日、ビットコインが今後6ヶ月〜12ヶ月以内に約17万ドルまで上昇する可能性があると予想しています。
| 資産 | 時価総額 | ボラティリティ比率 |
|---|---|---|
| 金(ゴールド) | 28.3兆ドル | 基準値 |
| ビットコイン | 1.9兆ドル | 金の2.0倍未満 |
ビットコインのボラティリティと金のボラティリティの比率は現在2.0を下回っています。これは、ビットコインがマクロ的な価値の保存手段として取引されていることを意味しています。
JPモルガンの試算では、ビットコインが金のリスク調整後評価額に少しでも近づくと、理論上は価格が60〜70%上昇するのが妥当だとしています。
実践的な投資判断:今トレーダーがすべきこと

価格帯別の投資戦略
JPモルガンの分析を踏まえた、実践的な投資戦略:
| 価格帯 | 投資アクション | 理由 |
|---|---|---|
| 10万ドル以上 | 様子見 | まだ下落余地あり |
| 9.4万〜10万ドル | 少量買い増し(10-20%) | JPモルガンの生産コスト水準 |
| 9万〜9.4万ドル | 本格買い増し(40-50%) | 底値圏の中心 |
| 8.8万〜9万ドル | 慎重に追加(20-30%) | 最終防衛ライン |
| 8.8万ドル割れ | 一旦様子見 | トレンド転換の可能性 |
チェックリスト:買い増しを検討すべき3つの条件
✅ 生産コスト9.4万ドルを意識する
- この水準付近では少量の試し買い
- 明確に割り込むようなら本格買い増しを検討
✅ 恐怖指数が20以下なら積極的に検討
- 極度の恐怖は歴史的に買いのチャンス
- ただし、さらなる下落リスクも残る点は注意
✅ 中期目線(6-12ヶ月)で考える
- ハーバード大学のような機関投資家は短期の値動きを気にしない
- 17万ドルを目指す中期シナリオを念頭に
リスク管理の3原則
- 一度に全額投入しない: 分割買いで平均取得単価を下げる
- 損切りラインを設定: 8.5万ドル明確割れなら一旦撤退を検討
- ポートフォリオ全体で考える: ビットコインだけに集中しない
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】edgeX完全ガイド|安全性とリスク徹底比較!パーペチュアルDEX選び方決定版
まとめ:懐疑派の転換は「最強の買いシグナル」
2025年11月17日、JPモルガンが「ビットコインは底値圏に達した」と分析を発表し、同時にハーバード大学が前四半期比257%増という大幅な買い増しを行っていたことが判明しました。
この2つの機関に共通するのは「つい最近までビットコインに極めて慎重だった」こと。そんな慎重派が明確に動いたという事実は、データに基づく冷静な判断の結果であり、個人投資家にとって極めて信頼性の高いシグナルと言えるでしょう。
JPモルガンが指摘する生産コスト9.4万ドル、そして市場心理が示す「極度の恐怖」——これらの指標は、歴史的に底値圏を示すサインとして機能してきました。
ただし、オンチェーンデータは複雑で、クジラの動向も賛否混在しています。単純化せず、複数の指標を総合的に判断することが重要です。
12月のFOMC利下げ見送り観測など短期的なリスク要因もありますが、6-12ヶ月という中期目線で見れば、JPモルガンが予測する17万ドルへの道筋は決して非現実的ではありません。
投資の世界には「恐怖の中にチャンスあり」という格言があります。そして今回は、「懐疑派の転換こそ最強の買いシグナル」という新たな教訓が加わりました。多くの個人投資家が恐怖に支配されている中で、ハーバード大学のような賢明な資金が静かに動いているのです。
重要な投資リスク警告
本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨の購入や投資を推奨するものではありません。仮想通貨は価格変動が大きく、元本割れのリスクもあります。レバレッジ取引は特にリスクが高く、資金を全て失う可能性があります。投資判断は自己責任で行ってください。必ず信頼できる情報源を元にし、自分自身で十分なリサーチを行いましょう
海外取引所・DEX利用時の重要な注意事項
法的リスクについて
・日本居住者の利用は、完全に自己責任での利用となります
・資金保護や紛争解決において、日本の法的保護を受けられません
・エアドロップや取引利益は課税対象です。必ず税務申告を行ってください
🔐 招待コード:kimchan
📢 最新情報は各SNSでも発信中!
フォローしてお得なチャンスを逃さないでね✨

