
Bybitが2025年10月31日21時、日本での新規登録を停止しました。海外CEXの選択肢が減る中「次はどこを使えばいいの?」という声が急増中。そんな中、老舗Perp DEXのdYdXが年末までに米国市場参入を発表。現物取引追加と手数料半減という大型アップデートで、DEX併用時代の新たな選択肢として注目されています。
本記事で分かること
- dYdXの米国市場参入計画の詳細
- CEXからDEX移行時のステーブルコイン選び
- Perp DEXの使い分け戦略

ニュース|dYdX、2025年末までに米国市場参入へ

現物取引を追加、手数料は最大50%削減
分散型仮想通貨(暗号資産)取引所、パーペチュアルDEXの dYdX(ディーワイディーエックス)が、2025年末までに米国市場への参入を準備していることが明らかになりました。ロイター通信(2025年10月30日付)の報道によると、dYdX社長のエディ・チャン氏が計画の詳細を公表しています。
dYdX米国参入の3つのポイント
• ソラナ(SOL)など主要銘柄の現物取引を提供
従来のパーペチュアル契約に加え、現物取引サービスを新たに追加
• 取引手数料を最大50%削減
50〜65ベーシスポイント(0.50%〜0.65%)へ大幅値下げ
• 米国規制当局との協調
SEC(証券取引委員会)とCFTC(商品先物取引委員会)が、規制プラットフォームでの暗号資産永久契約取引を検討すると示唆したことを受けての動き
重要: 米国市場参入時には、AML(マネーロンダリング防止)およびKYC(本人確認)規制への対応が求められる見込みです。現状はKYC不要のdYdXですが、米国での一部機能利用時には本人確認が必要になる可能性があります。
チャン氏は「米国の規制当局が最終的に分散型プラットフォームがこれらの商品を提供できるようガイドラインを提供することを期待している」とコメントし、規制整備への前向きな姿勢を示しています。
出典: Reuters - dYdX plans US market entry
Bybit撤退で加速|日本トレーダーのDEX移行
海外CEXの選択肢が急速に縮小
2025年10月31日21時、世界有数の取引所(中央集権型取引所|CEX)の Bybitが日本居住者向けの新規アカウント登録を停止しました。金融庁の規制強化に対応する措置で、既存ユーザーは引き続き利用可能ですが、新規の門戸は閉ざされました。
これに先立ち、Binanceは2023年11月30日にグローバル版の日本居住者向けサービスを終了。同年8月1日にBinance Japanを立ち上げましたが、グローバル版で使えた多くの機能・銘柄が制限されました。
👉:合わせて読みたい【最新ニュース】Bybit 新規登録停止!今すぐ知りたい資産移動の4パターン【初心者必見】
日本の規制が厳しい理由
• レバレッジ倍率が最大2倍に制限(海外は20倍以上も)
• 取り扱い銘柄の厳格な審査 • 無登録での暗号資産交換業は違法
• 詳細な顧客情報管理とAML対策
海外取引所にとって、これらの要件を満たすコストが見合わないケースが増えており、日本市場からの撤退が進んでいます。
パーペチュアルDEXという選択肢
こうした状況で、規制の影響を受けにくい分散型取引所(DEX)、特にパーペチュアル(永久先物)に特化したPerp DEXへの関心が急上昇しています。
Perp DEX市場の成長データ
| 時期 | 取引高 | 出典 |
|---|---|---|
| 2024年 | 約1.5兆ドル | DefiLlama、CoinGecko |
| 2025年9月 | 1.226兆ドル(月間) | CryptoRank |
| 2025年Q2 | 8,980億ドル | Yahoo Finance |
Yahoo Financeの報道によると、Perp DEX取引高は2023年の6,476億ドルから2025年には1.5兆ドルへと、年率138%増の驚異的な成長を遂げています。2025年9月には月間取引高が初めて1兆ドルを突破しました(出典: CryptoRank, DefiLlama)。
出典:Yahoo Finance - Perp DEXs Are Blowing Up、CryptoRank - Perp DEXs Hit $1 Trillion
CEXからPerp DEX移行の注意点|ステーブルコインの違い
USDT文化からUSDC文化へ
CEXしか使ってこなかった人にとって、DEX移行時の意外な落とし穴がステーブルコインの違いです。
CEX(中央集権型取引所)とPerp DEX(分散型永続先物取引所)の主流ステーブルコイン
| 取引所タイプ | 主流コイン | 発行元 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| CEX(Binance、Bybit、BTCCなど) | USDT (テザー) |
Tether社 | 最大流通量、取引ペアが豊富 |
| DEX(dYdX、edgeX、Hyperliquidなど) | USDC (USDコイン) |
Circle社 | 透明性が高い、規制対応◎ |
なぜDEXはUSDCを好むのか
①透明性と規制対応
USDCは準備金の監査が定期的に公開されており、規制対応が進んでいます。米国の規制環境下で運営するDEXにとって、透明性の高いUSDCは好まれます。
②DeFiエコシステムとの相性
イーサリアム系のDeFiプロトコルでは、USDCが広く採用されています。dYdXもEthereumエコシステムから発展した経緯があり、USDCとの親和性が高いです。
③機関投資家の信頼
Circle社(USDC発行元)は、米国の主要金融機関との連携が強く、機関投資家からの信頼が厚いです。
移行時の実務ポイント
USDT→USDCへの交換方法
✔ 国内取引所で一旦JPYに戻してからUSDCを購入
✔ CEXでUSDT/USDCの交換ペアを利用(Bybit、MEXCなど)
✔ DEX上でスワップ機能を使って交換
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】2025年注目のステーブルコイン徹底解説|仕組み・メリット・主要銘柄まとめ
dYdXとは?老舗Perp DEXの特徴
基本情報とポジショニング
dYdXは、2017年設立のパーペチュアル契約取引に特化した分散型取引所です。累計取引高1.5兆ドルを超える実績を持つ、業界の老舗的存在です。
dYdXの主要スペック(2025年10月時点)
| 項目 | 内容 | データソース |
|---|---|---|
| 取引タイプ | パーペチュアル契約(無期限先物) ※2025年末から現物取引追加予定 |
公式発表 |
| 取引ペア数 | 235〜238ペア | CoinGecko、CoinLaw |
| 最大レバレッジ | 20倍 | 公式サイト |
| ブロックチェーン | dYdX Chain(独自、Cosmos SDK) | 公式 |
| 主要ステーブルコイン | USDC | - |
| TVL | 約2億〜3億ドル | DefiLlama、Stelareum |
| 24時間取引高 | 約3.4億ドル | CoinGecko |
| KYC | 現状不要(米国参入時は要対応の可能性) | - |
データ時点: 2025年10月下旬〜11月初旬
注釈: TVLは追跡サイトにより2億ドル〜3億ドルの範囲で変動します
dydX|https://www.dydx.xyz
独自ブロックチェーンの技術的優位性
dYdXは2023年にEthereumのLayer2から独自ブロックチェーン「dYdX Chain v4」に移行しました。これにより以下を実現しています:
• 高速処理:秒間500件以上の注文処理
• 低コスト:Ethereumガス代が不要
• 完全分散化:真の非中央集権を達成
• 透明性:オーダーブック方式による公正な価格形成
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】DEXとは?仮想通貨取引の新時代を切り開く仕組み
主要Perp DEXの使い分け戦略

各DEXのポジショニング比較
| DEX名 | 市場シェア | 特徴 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|
| Hyperliquid | 70%〜80% | 圧倒的シェア、HYPEエアドロ実施済 | メイン取引所として |
| edgeX | 新興 | 手数料無料期間、日本語対応 | エアドロ狙い、初心者 |
| dYdX | 中堅規模 | 長い実績、独自チェーン、米国参入 | 安定運用、分散投資 |
| Aster | 急成長中 | ポイント制度充実 | ポイント稼ぎ |
出典: DefiLlama、BingX、Yahoo Finance(2025年8月時点)
複数DEX併用のススメ
【基本戦略】リスク分散×エアドロ狙い
✅ メイン1取引:
Hyperliquid 流動性が最も高く、取引の安定性◎
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】超注目!Hyperliquid 完全攻略ガイド!初心者も必見の次世代取引所
✅ メイン2取引+エアドロ:
edgeX 手数料無料キャンペーン中、日本語対応で初心者にも優しい
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】edgeX完全ガイド|安全性とリスク徹底比較!パーペチュアルDEX選び方決定版
✅ サブ取引+信頼性:
dYdX 老舗の安定感、米国参入による長期的信頼性
なぜdYdXを併用候補に入れるべきか
①長期的な信頼性
2017年から運営している実績は、スマートコントラクトの安定性の証明でもあります。
②米国規制対応力
2025年末の米国参入は、規制環境下でも生き残れる体制の証です。長期的な持続可能性が期待できます。
③技術的な先進性
独自ブロックチェーンへの移行は、技術的に大きな挑戦です。それを成功させた実績は評価に値します。
④リスク分散の観点
同じプロトコルやチェーンに依存しすぎると、一つのバグで全資産が危険に。異なる技術基盤のDEXを併用することで、技術リスクを分散できます。
dYdXのメリット・デメリット
主なメリット
✅ ノンカストディアル型:取引所に資産を預けずに取引
✅ KYC現状不要:ウォレット接続だけで即取引開始(米国参入時は変更の可能性)
✅ 最大20倍レバレッジ:効率的な資金運用
✅ 高速・低コスト:独自チェーンによる快適な取引環境
✅ 透明性の高いオーダーブック:公正な価格形成
✅ 豊富な取引ペア:235以上のペアに対応
✅ DYDXトークン報酬:取引量に応じた報酬プログラム
主なデメリット・リスク
❌ スマートコントラクトリスク:バグやハッキングの可能性
❌ 完全自己責任:秘密鍵紛失=資産消失
❌ 日本の法律適用外:トラブル時の補償なし
❌ 高レバレッジリスク:大きな損失の可能性
❌ 流動性が低い銘柄も:主要ペア以外は流動性で劣る場合あり
❌ 初心者には操作が複雑:ウォレット管理、ガス代など学習コスト
❌ 米国参入後の規制対応:KYC/AML要求の可能性
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】レバレッジ取引は危険?初心者でも稼げる始め方と安全ルール
リスク管理の鉄則
• 失っても困らない余剰資金のみで取引
• レバレッジは自分のリスク許容度内に
• ストップロス(損切り)注文を必ず設定
• 複数のウォレット・DEXに資産分散
• 秘密鍵は複数箇所に安全にバックアップ
dYdXの始め方(簡易版)
必要なもの
✔ Web3ウォレット(MetaMask、Keplrなど)
✔ USDC(推奨)またはETH
✔ ごく少額のガス代
5ステップで取引開始
1. ウォレット準備
🦊MetaMaskなどをインストール。秘密鍵は必ず安全に保管。
2. dYdXにアクセス
公式サイト(app.dydx.trade)で「ウォレットへ接続」
3. ウォレット接続
使用ウォレットを選択し接続承認
4. USDC入金
ウォレットからdYdXへUSDCを入金
5. 取引開始
希望の銘柄を選んで注文(235以上のペアから選択可能)
※詳しい使い方は公式ドキュメントをご確認ください👇
dydX|https://www.dydx.xyz
まとめ|DEX併用時代の賢い戦略
dYdXの米国市場参入発表は、Perp DEX業界全体にとって大きな一歩です。規制当局との対話を通じて市場に参入する姿勢は、DEX全体の信頼性向上につながります。
ただし、dYdXが「唯一の正解」ではありません。Hyperliquidの圧倒的な流動性、edgeXの初心者フレンドリーさ、それぞれに特徴があります。複数DEXを併用してリスク分散するのが、CEX締め出し時代の賢い戦略です。
最後に、DEXは自由度が高い反面、完全に自己責任の世界です。「絶対稼げる」などの甘い言葉に惑わされず、リスクを理解し、余剰資金の範囲内で利用することが何より重要です。
重要な投資リスク警告
本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨の購入や投資を推奨するものではありません。仮想通貨は価格変動が大きく、元本割れのリスクもあります。レバレッジ取引は特にリスクが高く、資金を全て失う可能性があります。投資判断は自己責任で行ってください。必ず信頼できる情報源を元にし、自分自身で十分なリサーチを行いましょう
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