2025年8月22日〜23日にかけて発表された一連のニュースが、アジアの仮想通貨(暗号資産)市場に大きな変化をもたらそうとしています。日本のSBI VCトレードがRippleとRLUSD発行で合意し、韓国の主要4大銀行がテザー・サークルとの協議を開始するなど、アジア各国が本格的にステーブルコイン市場への参入を表明。これまで欧米主導だったステーブルコイン市場の勢力図が、アジアが参入を強めており勢力図が動き始めている。

本記事で分かること
- 日韓のステーブルコイン最新戦略ニュース
- アジア市場の規模と成長ポテンシャル
- 2026年以降の市場予測と投資機会
日本発の大型発表:SBI×Ripple、RLUSD 2026年導入へ
業界震撼の戦略的提携が実現
🇯🇵 2025年8月22日、SBI VCトレードと米Ripple社が基本合意書を締結し、米ドル建てステーブルコイン「Ripple USD(RLUSD)」の日本国内発行・流通を2026年第1四半期に開始することを発表しました。
項目 | 詳細 |
---|---|
発行予定時期 | 2026年第1四半期 |
配布事業者 | 🇯🇵 SBI VCトレード(電子決済手段等取引業者登録済み) |
準備資産 | 米ドル預金・米国短期国債・現金同等物で100%裏付け |
透明性確保 | 第三者会計事務所による月次検証 |
ステーブルコインとは?
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RLUSDの差別化ポイントと競争優位性
RLUSDが既存の
USDTや
USDCと明確に差別化される特徴は以下の通りです:
- 規制準拠重視:機関投資家向けの信頼性を最優先に設計
- 透明性の徹底:月次での第三者検証を実施
- 準備資産の質:米国短期国債を含む高品質な流動性資産
- 企業間連携:RippleとSBIの長年にわたるパートナーシップ
SBI VCトレードの近藤智彦社長は「日本市場におけるステーブルコインの選択肢を広げるだけでなく、信頼性と利便性を大きく前進させる重要な一歩」とコメント。既に同社は2025年3月にUSDCの取扱いを開始しており、RLUSD導入により日本初の複数ステーブルコイン取扱い事業者として市場をリードする構えです。
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韓国の大胆な市場参入戦略:4大銀行×グローバル大手の協議開始
報道による政策転換と業界変革
🇰🇷 2025年8月23日の複数メディア報道によると、韓国の主要4大銀行(新韓銀行、ハナ銀行、KBファイナンシャル、ウリィ銀行)が、ステーブルコイン業界の二大巨頭である テザー社と
サークル社の幹部と今週中にも会合する予定と伝えられています。
銀行名 | CEO/責任者 | 協議相手 | 主要議題 |
---|---|---|---|
新韓銀行 | チン・オクドン CEO | サークル | USDC流通・取引 |
ハナ銀行 | ハム・ヨンジュ CEO | サークル・ テザー | ウォン建てステーブルコイン |
KBファイナンシャル | イ・チャングォン CDO | サークル | 提携可能性模索 |
ウリィ銀行 | チョン・ジンワン社長 | サークル | 規制フレームワーク内協力 |
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CBDCからステーブルコインへの政策大転換
韓国の動きで特に注目すべきは、イ・ジェミョン大統領の仮想通貨友好政策の下での政策大転換です:
- CBDC計画の棚上げ:2025年6月末、韓国銀行が中央銀行デジタル通貨プロジェクトを棚上げしたと複数メディアが報道
- 民間主導への移行:政府主導のCBDCから民間企業主導のステーブルコインへ戦略転換
- ウォン建て通貨の推進:ドル建てだけでなく、韓国ウォン連動型ステーブルコインの発行検討
- 規制整備の加速:段階的導入アプローチで銀行部門から開始予定
韓国銀行の李昌鏞総裁は「厳格な監督体制が整備されている限り、ウォン建てステーブルコインを支持する」と明言し、まずは商業銀行から開始して非銀行部門へと段階的に拡大する方針を示しています。

アジア太平洋地域:急成長する2700億ドル市場
市場規模と成長トレンド
2025年8月時点でのグローバルステーブルコイン市場は約2700億ドル規模に達しています。各種調査によると、アジア太平洋地域は仮想通貨の取引活動や市場浸透度において世界有数の地位を占めるとの分析が示されており、重要な成長市場として注目されています。
地域・国 | 市場特徴 | 主要プレイヤー | 規制状況 |
---|---|---|---|
🇯🇵 日本 | 規制先進国 | SBI、Ripple | 電子決済手段等取引業者制度確立 |
🇰🇷 韓国 | 政策転換期 | 4大銀行、Upbit | 段階的導入アプローチ |
🇭🇰 香港 | 国際金融ハブ | 40社以上申請準備中 | ステーブルコイン条例施行済み |
🇸🇬 シンガポール | フィンテック先進 | 金融機関主導 | 慎重な規制アプローチ |
電子決済手段とは?
香港の包括的規制モデル
🇭🇰 香港は2025年8月1日からステーブルコイン条例を施行し、アジア地域で最も包括的な規制環境を構築。40社を超える企業がライセンス申請準備を進めており、2026年初頭に最初のライセンス発行予定です。
香港金融管理局(HKMA)の特徴的なアプローチ:
- 質の高い流動性資産による全額準備金要件
- 第三者による月次検証の義務化
- マネーロンダリング防止のための厳格な本人確認
- 複数通貨連動型ステーブルコインの許可
2026年以降の市場予測:兆ドル級市場への道筋
成長予測と投資機会
複数の金融機関による市場予測は、ステーブルコイン市場の爆発的成長を示唆しています:
予測機関 | 2028-2030年予測 | 年平均成長率 | 主要成長要因 |
---|---|---|---|
JPモルガン(保守的) | 5,000億ドル | 約25% | 機関投資家参入 |
Citi Institute(基準ケース) | 1兆6,000億ドル | 約52% | 決済インフラ普及 |
楽観的予測 | 最大4兆ドル | 60%+ | CBDCとの相互運用 |

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競争環境の変化とプレイヤー分析
現在の市場シェア構造(2025年8月時点):
USDT(テザー):約60% - 依然として圧倒的市場リーダー
USDC(サークル):約25% - 機関投資家向けで急成長
- その他新興:約15% -
RLUSD等の新規参入により競争激化予想
アジア市場参入により期待される変化:
- 地域特化型ステーブルコインの台頭(ウォン建て、円建て等)
- 規制準拠を重視した機関投資家向け商品の差別化
- クロスボーダー決済での相互運用性向上
- 中央銀行デジタル通貨(CBDC)との共存・競争関係構築
CBDCとは?
技術革新とインフラ整備
2026年以降のステーブルコイン市場では、技術面での革新が重要な差別化要因となります:
オムニチェーン技術:複数ブロックチェーン間での相互運用性確保
規制テック:リアルタイム監査とコンプライアンス自動化
プログラマブルマネー:スマートコントラクト統合による自動決済
Rippleのジャック・マクドナルド氏(ステーブルコイン部門シニアVP)は「SBIとの提携により、日本市場でのユースケース拡大を促進し、新たなベンチマークとなる」とコメントし、アジア市場での技術革新加速への期待を示しています。

まとめ:アジアがけん引する次世代ステーブルコイン戦争
日本のSBI×Ripple提携と韓国4大銀行の動きは、アジア太平洋地域がグローバルステーブルコイン市場の新たな中心地となることを明確に示しています。2700億ドル規模の現在の市場から2030年の兆ドル級市場への成長過程で、アジア各国の規制整備と技術革新が重要な推進力となるでしょう。
特に注目すべきは、各国が独自の戦略でありながら、相互運用性と国際基準への準拠を重視している点です。これにより、アジア発のステーブルコインが世界標準となる可能性も十分に考えられます。
2026年第1四半期のRLUSD導入開始、韓国でのウォン建てステーブルコイン実現、香港での包括的ライセンス制度本格稼働など、注目すべきマイルストーンが目白押しです。
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重要な投資リスク警告
本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨の購入や投資を推奨するものではありません。
仮想通貨は価格変動が大きく、元本割れのリスクもあります。投資判断は自己責任で行ってください。
必ず信頼できる情報源を元にし、自分自身で十分なリサーチを行いましょう。
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