最近の市場の急変で混乱した初心者さんも多いのではないでしょうか。web3、ブロックチェーン、仮想通貨(暗号資産)の世界は、ビットコインとイーサリアムという「二つの大きな革命」から始まっています。
凄腕の仮想通貨トレーダーの方も、実は今までweb3自体には興味なく知らないことばかりの人も多いと聞きます。そんな皆様に、複雑に見えるWeb3エコシステム全体を分かりやすく解説していきます。

本記事で分かること
- ビットコインとイーサリアムの本質的役割
- Web3エコシステムの全体像
- CEXとDEXの違いと繋がり方
Web3って何?従来のインターネットとの違い
Web3の定義と特徴
Web3とは、ブロックチェーン技術をベースとした「分散型インターネット」であり、同時に「ユーザー主導の経済圏」でもあります。従来のWeb2(現在のインターネット)とは根本的に異なる仕組みを持っています。
項目 | Web2(現在) | Web3(次世代) |
---|---|---|
データ管理 | 企業が中央集権的に管理 | ユーザーが分散的に管理 |
所有権 | プラットフォーム側に帰属 | ユーザー個人に帰属 |
決済手段 | 法定通貨・電子マネー | 仮想通貨・トークン |
運営主体 | 特定企業(Google、Facebookなど) | コミュニティ・DAO |
なぜWeb3が注目されるのか
Web3が革命的とされる理由は、「個人の主権」を取り戻すことです:
- データ主権:自分のデータは自分で管理
- 金融主権:銀行を介さずに資産管理
- コンテンツ主権:作品の所有権と収益権を確保
- ガバナンス主権:サービスの方向性に参加
これらの実現を支えているのが、ビットコインと
イーサリアムという「二つの基盤技術」なのです。
【超初心者向け】混乱しやすい基本用語を整理しよう
「ビットコイン」「イーサリアム」って何を指してるの?
初心者さんが最も混乱するのがこの点です。実は、これらの言葉は 2つの意味 で使われています:
例: ビットコインの場合
・ビットコイン/ BTC(通貨・コイン・トークン):1BTC、0.5BTCなど、実際に売買される仮想通貨
・ビットコイン ブロックチェーン(システム・基盤):その通貨を支える技術基盤
例: イーサリアムの場合
・イーサ/ ETH(通貨・コイン・トークン):1ETH、0.1ETHなど、実際に売買される仮想通貨
・イーサリアム ブロックチェーン(システム・基盤):スマートコントラクトが動く技術基盤
最初は「ビットコイン=お金」だと思ってたけど、実は「ビットコインというシステム上で動くお金」だったのね!iPhoneアプリとiPhone本体みたいな関係かしら

ブロックチェーン・ネットワーク・エコシステムの違い
この3つの用語も混乱しやすいので整理しましょう:
用語 | 意味 | 街で例えると |
---|---|---|
ブロックチェーン | 取引データを記録する技術・基盤 | 道路や水道などのインフラ |
ネットワーク | その基盤を支える参加者全体 | インフラを維持する作業員や住民 |
エコシステム | その上で動くサービスや経済活動 | インフラの上に建つお店や住宅街 |
ココがポイント🔰
「チェーン」という省略表現について
記事中で「各チェーン」「〇〇チェーン」と出てきたら、これは「各ブロックチェーン」「〇〇ブロックチェーン」の省略形です。業界では普通にこう呼びます。
これらの実現を支えているのが、ビットコインとイーサリアムという「二つの基盤技術」なのです。
ビットコイン:全てのブロックチェーンの起源
2009年1月3日:世界を変えた瞬間
2009年1月3日、サトシ・ナカモトが「ジェネシスブロック」を生成しました。この瞬間が、全ての仮想通貨とブロックチェーン技術の出発点となったのです。

ここから「ビットコイン」って言葉が出てくるけど、基本的には「ビットコインブロックチェーン(システム)」のことを指してるの。通貨としての1BTCじゃなくて、その基盤技術の話よ!
ビットコインが解決した根本的な問題は「二重支払い問題」でした。デジタルデータは簡単にコピーできるため、同じお金を複数回使える可能性がありました。しかし、ビットコインは革新的な仕組みでこれを解決:
ビットコインの革新要素:
• 分散型台帳:中央管理者なしで取引記録を管理
• プルーフ・オブ・ワーク:計算競争による合意形成
• 暗号学的ハッシュ:改ざん不可能なブロック連結
• P2Pネットワーク:世界中のノードが協力して維持
「デジタルゴールド」としての確立
ビットコインは「価値保存手段」として機能しています:
特徴 | 金(ゴールド) | ビットコイン |
---|---|---|
供給量 | 地球上に限界がある | 2,100万枚で固定※ |
希少性 | 採掘困難 | マイニング困難度調整 |
価値保存 | 数千年の歴史 | 16年間の実績(2025年時点) |
分割可能性 | 物理的限界あり | 1億分の1まで分割可能 |
※ビットコインの総発行上限は技術仕様上2,100万枚ですが、理論的にはネットワーク合意により変更可能です。ただし、実務上は極めて困難とされています。
「信頼」の革命
ビットコインが世界に与えた最大のインパクトは、「信頼の仕組み」を根本から変えたことです。
従来の信頼(Trust-based):
銀行、政府、企業などの第三者を信頼
ビットコインの信頼(Trustless):
数学的証明とコンセンサスアルゴリズムを信頼
この「Trustless(信頼不要)」な仕組みが、後に続く全てのブロックチェーンプロジェクトの基礎となりました。

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イーサリアム:スマートコントラクトによる応用基盤の創造
注釈:ここでも「イーサリアム」は主にシステム・基盤の話です。通貨としてのETH(イーサ)ではなく、「世界コンピューター」としてのイーサリアムブロックチェーンのことです。
ヴィタリック・ブテリンの洞察
2013年、19歳のヴィタリック・ブテリンは重要な洞察を得ました。「ビットコインのブロックチェーンは素晴らしいが、決済以外の用途にも使えるはずだ」。
この発想から生まれたのがイーサリアムです。単なる仮想通貨ではなく、「世界コンピューター」を目指したプラットフォームでした。
スマートコントラクトの革命
イーサリアムの最大の革新は「スマートコントラクト」の実装でした。これは契約を自動実行するプログラムです:
スマートコントラクトの特徴:
• 自動実行:条件が満たされると自動で実行
• 透明性:コードが公開されており、誰でも確認可能
• 不変性:一度デプロイされると変更不可
• 分散実行:世界中のノードで同時実行
自動販売機にお金を入れてボタンを押したらジュースが出てくるのと同じで、条件に従って自動で契約が実行されるのがスマートコントラクトよ🎵

現代Web3エコシステムの基盤
イーサリアムは現在のWeb3エコシステムの基盤として、圧倒的な地位を築いています:
分野 | イーサリアム上の主要プロジェクト | (参考)報道ベースのシェア・傾向 |
---|---|---|
DeFi | Uniswap、Aave、Compound、MakerDAO | DeFi全体のTVLの約50〜60%を占めると報じられています(出典:CoinDesk) |
NFT | OpenSea、Rarible、SuperRare | OpenSeaがEthereum NFT市場の約71.5%を占めるとの報道もあります(出典:The Block) |
DAO | MakerDAO、Aave、Arbitrum | 多くの主要DAOがEthereum上で運用されており、依然としてエコシステムの中心です |
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「ERC規格」による標準化
イーサリアムのもう一つの重要な貢献は、トークン規格の標準化です:
主要なERC規格:
• ERC-20:代替可能トークン(仮想通貨)の標準
• ERC-721:非代替可能トークン(NFT)の標準
• ERC-1155:複数トークン管理規格
これらの規格により、異なるプロジェクト間での相互運用性が実現され、現在のDeFiエコシステムの基盤となっています。
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エコシステムって何?Web3における「経済圏」の理解
エコシステムの基本概念
仮想通貨における「エコシステム」とは、ブロックチェーン(基盤)の上で、サービスやユーザーが相互に作用し、成長していく経済圏のことです。
まちに例えると分かりやすいでしょう。道路や水道といったインフラの上にお店や学校、病院があり、人々が生活しています。同じように、ブロックチェーンの上に取引所やNFTマーケット、DAOなどが存在し、ユーザー同士が価値を生み出しています。
エコシステムを構成する主要要素
Web3エコシステムは以下の要素で構成されています:

「ビットコイン、イーサリアム、ソラナ」って書いてあるけど、ここは全部「〇〇ブロックチェーン」のことね。土台・基盤としてのシステムの話よ!
基盤層(Layer1):
ビットコイン、
イーサリアム、
ソラナなどのメインブロックチェーン
拡張層(Layer2):
Polygon、
Arbitrum、
Optimismなど高速・低コスト処理を実現
アプリケーション層:
DEX、DeFi、NFTマーケットプレイスなどユーザーが直接利用するサービス
インフラ層:
ウォレット、ブリッジ、オラクルなどエコシステム全体を支える基盤
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なぜエコシステムの理解が重要なのか
エコシステムを理解することで、単なる投機ではなく「仮想通貨で何ができるか」を把握できます。
例: ソラナのエコシステムを体験する場合
- 海外取引所でSOLを購入
- 自分のウォレットへ送金
- Jupiterで通貨を交換、レンディングで利子を獲得
このように、エコシステム全体を理解すれば、可能性をより広く活用できるのです。

エコシステム間・ブロックチェーン間のつながりの仕組み
なぜ複数のブロックチェーンが存在するのか
現在のWeb3エコシステムでは、複数のブロックチェーンが併存しています。これは「ブロックチェーンのトリレンマ」と呼ばれる技術的制約によるものです:
トリレンマの三要素:
• スケーラビリティ(処理性能)
• 分散性(非中央集権性)
• セキュリティ(安全性)
この3つを完璧に満たすことは困難なため、各ブロックチェーンが異なる特徴を持っています:
チェーン名 | 重視する要素 | 特徴 |
---|---|---|
ビットコイン | セキュリティ・分散性 | 最高の安全性だが処理速度は遅い |
イーサリアム | セキュリティ・機能性 | 豊富な機能だが手数料が高い |
ソラナ | スケーラビリティ | 高速処理(ただしノード分布などの技術的特性について議論がある) |
BNBチェーン | スケーラビリティ・コスト | 低コストだが分散性の課題が指摘される |
なぜ異なるエコシステム間で繋がる必要があるのか
現在のWeb3世界では、それぞれのブロックチェーンが独自のエコシステムを形成しています。しかし、ユーザーにとって最適なサービスは必ずしも同じチェーン上にあるとは限りません。
例えば、こんなニーズがあります:
• イーサリアム上のNFTを持ちながら、
ソラナ上のゲームで遊びたい
• BNBチェーンの安い手数料でDeFiを利用し、利益を
イーサリアム上のプロトコルに投資したい
• ビットコインを保有しながら、
イーサリアム上のDeFiで運用したい
このような「チェーンを跨いだ利用」を可能にするのが、エコシステム間の繋がりです。
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】未来の資産運用!初心者でもわかる DeFi(分散型金融)ガイド
ブリッジ:チェーン間を繋ぐ技術
異なる(ブロック)チェーン間で資産を移動するために「ブリッジ」という技術が使われます。
ブリッジの基本的な仕組み:
- 送信元チェーンで資産をロック
- 受信先チェーンで同等の資産を発行
- 資産の総量は変わらず、場所だけが移動
主要なブリッジサービス:
• Polygon Bridge:イーサリアム ⇄ Polygon
• Wormhole:複数チェーン対応
• Stargate:Layer Zero技術によるマルチチェーン
⚠️ ブリッジ利用時の注意点
ブリッジは便利な技術ですが、過去には大規模なセキュリティインシデントも発生しています(Wormholeでの脆弱性事例など)。利用時は監査状況、保険の有無、リスク最小化ルールを確認することを推奨します。
エコシステム間連携の具体的な活用例
実際のユーザーがどのようにエコシステム間を移動するか、具体例で見てみましょう:
例1:NFTトレーダーの場合
イーサリアムでNFTを購入・保有
Polygonで低コストなNFTゲームをプレイ
ソラナで新しいNFTプロジェクトに投資
BNBチェーンで利益確定・法定通貨に交換
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】NFTとは何か?初心者向けに超簡単に解説する最新ガイド
例2:DeFiイールドファーマーの場合
イーサリアムでUSDCを保有
PolygonブリッジでwUSDCに変換
Polygon上でイールドファーミング
Arbitrumで別のプロトコルに資金移動
イーサリアムに戻して利益確定
イールドファーマーとは?
イールドファーマー(Yield Farmer)」は、DeFi(分散型金融)で資産を運用して利益を最大化する人や手法のことです。簡単に言うと、「お金を働かせて、より多くの利回り(Yield)を得る農家(Farmer)のようなイメージ」です。
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CEXとDEXって何?それぞれの役割と繋がり方
CEX(中央集権型取引所)の役割
CEX(Centralized Exchange)は、従来の株式取引所のように企業が運営する仮想通貨取引所です。多くの初心者が最初に触れる仮想通貨サービスでもあります。
CEXの基本的な仕組み:
取引所が顧客の資産を預かり、内部的に取引を処理。銀行に預金するイメージに近く、取引所の信頼性が重要になります。
項目 | 国内CEX | 海外CEX(BTCC・MEXC等) |
---|---|---|
法的保護 | 金融庁の監督下※ | 自己責任での利用 |
取扱銘柄 | 限定的(20〜50銘柄程度) | 豊富(1000銘柄以上) |
手数料 | やや高め | 競争により安め |
入金方法 | 銀行振込・クレカ | 仮想通貨が中心 |
※注意:金融庁の監督があることは事実ですが、これが絶対的な安全を保証するものではありません。
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DEX(分散型取引所)の革新性
DEX(Decentralized Exchange)は、ブロックチェーン上で動作する分散型の取引所です。中央管理者を置かず、スマートコントラクトによって自動運営されます。
主要なDEXの紹介:
Uniswap(イーサリアム系):最も有名なDEX、AMM(自動マーケットメーカー)方式を採用
PancakeSwap(BNBチェーン):低手数料で高速取引、初心者向けのUI
Jupiter(ソラナ):複数DEXを横断して最適価格を提示
CEXとDEXの使い分けと繋がり方
実際には、中級者以上の多くのユーザーがCEXとDEXを使い分けています。
CEXが適している場面:
• メジャーな仮想通貨(トークン)の購入・売却(BTC、ETHなど)
• 法定通貨との交換
• 初心者の学習段階
DEXが適している場面:
• 新しいマイナーな仮想通貨(トークン)の売買
• 流動性提供による収益獲得
• プライバシーを重視する取引

CEXとDEXは対立するものではない
実は相互補完的な関係にあります。中級者以上の多くのユーザーは:
- CEXで法定通貨から仮想通貨に交換
- ウォレットに送金
- DEXで多様なトークンに交換
- DeFiプロトコルで運用
- 利益をCEXで法定通貨に戻す
このように、CEXとDEXを「橋渡し」しながら使うのが現在の一般的な流れです。
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】NFTを使うためのウォレットとは?— ブロックチェーン別の違いまで徹底解説!
まとめ
ビットコインとイーサリアムという「二つの革命」から始まったWeb3エコシステムは、今や私たちの未来を大きく変える可能性を秘めています。
ビットコインが「信頼の革命」を起こし、イーサリアムが「応用の基盤」を築いた。この基本構造を理解することで、複雑に見える仮想通貨の世界がよりクリアに見えてくるでしょう。
Web3の扉はもう開かれています。一歩ずつ、安全に新しい経済の未来を探検していきましょう。

重要な投資リスク警告
本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨の購入や投資を推奨するものではありません。
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