2025年9月11日、仮想通貨(暗号資産)業界に歴史的な転換点が訪れています。米SEC(証券取引委員会)のポール・アトキンス委員長がパリで行った基調講演で「仮想通貨の時代が到来した」と宣言し、一方でBitwise社の最高投資責任者がソラナの年末急騰を予測。規制緩和とマーケット期待が重なり合う今、投資家が注目すべきポイントを徹底解説します。

本記事で分かること
- SECの新政策「プロジェクト・クリプト」の詳細内容
- ソラナETF承認期待と16.5億ドル投資の影響
- AI×ブロックチェーンが描く金融の未来像
【NEWS】SEC新政策「プロジェクト・クリプト」が業界に革命をもたらす
「仮想通貨の時代が到来」- パリ講演で歴史的宣言
2025年9月10日、フランス・パリで開催されたOECD(経済協力開発機構)ラウンドテーブルにおいて、SEC委員長ポール・アトキンス氏が業界関係者が待ちに待った言葉を発しました。
JUST IN: 🇺🇸 SEC Chair Paul Atkins speaks at the OECD Roundtable on Global Financial Markets.
🎙️"We must admit that crypto's time has come." pic.twitter.com/r13O4caiWY
— Bitcoin.com News (@BTCTN) September 10, 2025
「軍隊の侵攻には抵抗できるが、時代が来たアイデアには抵抗できない。そして今日、我々は認めなければならない:仮想通貨の時代が到来したのだ」
この発言は、19世紀フランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーの名言を引用したもので、仮想通貨業界にとって象徴的な意味を持ちます。
SECとは?
SEC(Securities and Exchange Commission/米証券取引委員会)は、アメリカの金融市場を監督する政府機関です。株式や証券のルール作り・違反の取り締まりを行い、投資家保護と市場の健全性を担っています。近年は ビットコインやソラナなどの仮想通貨(暗号資産)を証券とみなすかどうか が大きな論点となり、暗号資産業界にとって最重要の規制当局といえます。
プロジェクト・クリプトの4つの重点項目
項目 | 内容 |
---|---|
証券判定の明確化 | どのトークンが証券にあたるか明確な線引きを実施 |
資金調達の自由化 | 起業家がオンチェーンで法的不確実性なしに資金調達可能に |
スーパーアプリ革新 | 単一プラットフォームで取引・貸付・ステーキングを提供 |
規制の統一化 | 重複した規則を排除し、最小限の効果的規制のみ適用 |
ココがポイント
プロジェクト・クリプト: SEC全体で取り組む包括的な仮想通貨modernization計画。証券法の現代化を通じて、アメリカの金融市場をオンチェーン化することを目標とする
バイデン政権との明確な差別化
🇺🇸アトキンス委員長は過去のSECアプローチを厳しく批判し、新方針を明確に打ち出しました:
従来のSEC(バイデン政権下)
❌ 法廷闘争による政策決定
❌ 明確なガイドライン不足
❌ 過度な規制による海外流出
新しいSEC(トランプ政権下)
✅ 明確で予測可能なルール制定
✅ ほとんどの仮想通貨トークンは証券ではないと明言*
✅ アメリカを世界の仮想通貨中心地へ
* 注:ただし実際の分類は個別のトークンごとに証券性を判断する必要がある

【NEWS】ソラナ急騰の3つの材料が年末に向けて集結
Bitwise最高投資責任者が予測する「ソラナ・シーズン」
仮想通貨資産運用大手Bitwiseのマット・ホーガンCIO(最高投資責任者)が9月9日に発表した分析レポート「ソラナ・シーズン」では、年末に向けたSOL価格上昇の根拠を詳細に説明しています。
過去18ヶ月の ビットコイン・
イーサリアム上昇の成功法則
・ETP(上場取引型商品)への資金流入
・企業トレジャリー戦略による大量購入
ホーガン氏によると、ソラナには同様の条件が整いつつあるとのことです。
16.5億ドルの衝撃投資で企業需要が本格化
Forward Industries社の歴史的投資決定
9月8日に発表されたForward Industries社の投資計画は、ソラナ市場に大きなインパクトを与えています:
- 投資額: 16.5億ドル(約2,430億円)
- 投資方法: PIPE(私募増資)形式
- 主要投資家: Galaxy Digital、Jump Crypto、Multicoin Capital
- 新会長: Kyle Samani氏(Multicoin Capital共同創設者)
相対的インパクトの大きさ
仮想通貨 | Forward社投資相当額 | 市場規模比較 |
---|---|---|
![]() |
16.5億ドル | 市場規模の約4分の1に相当 |
![]() |
330億ドル相当 | 同等の市場インパクト |
![]() |
66億ドル相当 | 同等の市場インパクト |
ホーガン氏は「ブロックチェーンの規模を考慮すると、相対的に少ない資金流入でもソラナ価格への影響は大きくなる」と指摘しています。
Forward Industriesとは?
Forward Industries(フォワード・インダストリーズ)は、アメリカの小型上場企業で、元は医療機器向けケース製造をしていた会社。現在は ソラナを中心とした暗号資産投資戦略に大きく舵を切った企業 として注目されています。
ソラナETF承認への期待が高まる10月
🇺🇸 SEC承認判断の重要な日程
- 2025年10月10日: Grayscale ソラナ・トラストの最終判断期限
- 2025年10月16日: Bitwise、21Sharesの申請最終期限
- 2025年11月14日: Franklin Templeton申請期限(延期決定)
申請中の主要企業
-
Bitwise Asset Management(ビットワイズ)
アメリカの仮想通貨専門の資産運用会社。
世界最大級の暗号資産インデックスファンド運営者で、機関投資家向けに多様な商品を提供。 -
Grayscale Investments(グレースケール)
米国最大手の暗号資産運用会社。
ビットコイン信託(GBTC)で数兆円規模の資産を運用しており、ETF業界でも最重要プレーヤー。 -
21Shares(トゥエンティワンシェアーズ)
スイス拠点の運用会社で、ヨーロッパ初の暗号資産ETFを上場させた実績を持つパイオニア。
欧州機関投資家に強い。 -
Canary Funds(キャナリーファンズ)
新興の暗号資産投資ファンド。
大手に比べ規模は小さいが、新興トークンや先端テーマに強みを持ち、攻めの姿勢で注目されている。 -
Franklin Templeton(フランクリン・テンプルトン)
米国を代表する老舗運用会社(創業1947年)。
世界で数十兆円規模を運用する超大手伝統資産運用会社で、暗号資産市場への参入は業界的にもインパクト大。
市場予測では、2025年中にソラナ、XRPのETF承認可能性が高いとされています。なお、ドージコイン関連では9月11日にREX-Osprey DOGE ETF(DOJE)がミューチュアルファンド形式で取引開始予定ですですが、報道によれば開始時期は延期される可能性も指摘されています。またSECの正式なスポットETF承認はBitwise申請分が11月12日まで延期されています。

AI×ブロックチェーンが切り拓く「エージェンシーファイナンス」の未来
人工知能による自律的金融システム
アトキンス委員長のパリ講演で特に注目されたのが「エージェンシーファイナンス」の概念です。
エージェンシーファイナンスとは
- 証券法コンプライアンスをコードに組み込み
- 自律型AIエージェントが取引執行・資本配分・リスク管理を実行
- 人間では到達できないスピードでの処理を実現
期待される革新的効果
従来システム | AI×ブロックチェーン |
---|---|
手動処理中心 | 完全自動化 |
高コスト構造 | 大幅コスト削減 |
大手企業独占 | 個人アクセス拡大 |
限定的戦略 | 高度戦略の民主化 |
エージェンシーファイナンスとは?
AIエージェントが自律的に金融取引を実行するシステム。証券法遵守をプログラムに組み込み、人間を上回る速度で資本配分やリスク管理を行う次世代金融インフラのこと。
👉:合わせて読みたい【AI】AIエージェント×仮想通貨:次世代の革新が生む未来像
ソラナの技術的優位性が際立つ理由
他チェーンとの性能比較
項目 | ![]() |
![]() |
---|---|---|
TPS | 65,000+(理論値) 実測値:1,000-3,000 |
15 |
取引手数料 | ~0.00025ドル(通常時)** | 15-50ドル(混雑時)** |
確定時間 | 400ms(平均ブロック時間) | 13秒 |
L2依存 | 不要 | 必須 |
** 注:手数料はネットワークの混雑状況により変動
ホーガン氏は「中央集権性の高さや不安定さを指摘する声もあるが、ステーブルコインや資産トークン化でユーザー獲得が加速している」と分析しています。
国際協力でアメリカのリーダーシップを確立
アトキンス委員長は欧州のMiCA(仮想通貨資産市場規則)を評価しつつ、「アメリカは金融イノベーション支援で世界第一を目指す」と強調しました。
🇺🇸アメリカの戦略的優位性
- 規制の明確化によるイノベーション促進
- 国際協力を通じた標準化のリード
- オンチェーン資本市場の先駆的実現

投資家が今注目すべきマーケット動向
ソラナの現在価格と目標水準
最新価格動向(2025年9月11日時点)
- 現在価格: 224.95ドル
- 24時間変動: +4.0%
- 30日変動: +25.0%
- 年初来高値: 293.31ドルからの乖離 -24%
アナリスト予測価格
- 保守的目標: 370ドル(年末までの史上最高値更新)
- 強気予測: 500ドル(Forward社効果を織り込み)
- 超強気シナリオ: 1,000ドル(ETF承認とAI需要が重複した場合)
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リスク要因と注意点
短期的リスク
・SEC承認判断の遅延可能性
・市場全体の調整局面
・競合チェーンの技術進歩
長期的懸念事項
・中央集権性への批判
・ネットワークの安定性問題
・規制環境の変化
投資判断のチェックポイント
・ プロジェクト・クリプトの進捗状況
・ ソラナETF承認日程
・ Forward社の実際の購入実行
・ 他企業のトレジャリー戦略採用
・ DeFiエコシステムの成長
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】未来の資産運用!初心者でもわかる DeFi(分散型金融)ガイド
2025年Q4に向けた注目カレンダー
10月の重要イベント
- 10月10日: Grayscale ソラナETF最終判断
- 10月16日: Bitwise・21Shares最終判断
- 10月下旬: Forward社投資実行予定
年末までの期待要因
- 複数ソラナETFの承認可能性
- 企業トレジャリー需要の拡大
- AI×DeFi分野での技術革新
- 機関投資家のアルトコイン参入

まとめ
🇺🇸 アメリカ政府の仮想通貨推進政策とソラナの技術的優位性、そして機関投資家需要の高まりが2025年Q4に向けて完璧に整列しています。
SECの「プロジェクト・クリプト」による規制明確化は業界全体にポジティブな影響を与え、特にソラナは16.5億ドルの企業投資とETF承認期待により、年末に向けた大きな上昇材料を抱えています。ただし、投資判断は必ずご自身のリスク許容度を考慮した上で行ってください。

参考記事
- SEC公式サイト - アトキンス委員長パリ講演
- PYMNTS - SEC Chairman Paul Atkins Says 'Crypto's Time Has Come'
- Decrypt - Solana Hits 7-Month High Price as Bitwise Exec Foresees Epic Run
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重要な投資リスク警告
本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨の購入や投資を推奨するものではありません。
仮想通貨は価格変動が大きく、元本割れのリスクもあります。投資判断は自己責任で行ってください。
必ず信頼できる情報源を元にし、自分自身で十分なリサーチを行いましょう。
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