ハーバード大学(Harvard Management Company、以下HMC)が、2025年第2四半期の米証券取引委員会(SEC)提出資料(Form 13-F)で、ブラックロックの現物ビットコインETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」を1,906,000株(評価額 約1.17億ドル)保有していることが判明しました。保守的な運用方針で知られる名門大学の動きは、機関投資家による仮想通貨(暗号資産)受容が新たな段階に入ったことを示す象徴的な出来事です。

本記事で分かること
- ハーバードの保有内容と規模
- 他大学・機関投資家の動き
- グローバル市場への影響
ハーバード大学の歴史的決断:詳細を徹底解説
ハーバード大学が2025年第2四半期にブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」を約1.17億ドル(約170億円)新規取得していたことが、8月8日のSEC提出書類で明らかになりました。これは米国大学基金による仮想通貨投資として史上最大規模であり、保守的で知られる名門大学の投資戦略における根本的転換を示しています。
投資規模の衝撃
SEC 13-Fフォームから判明した事実:
項目 | 数値 | 意味 |
---|---|---|
保有株数 | 1,906,000株 | 6月30日時点での新規取得 |
投資額 | 1.17億ドル | 約170億円相当 |
ポートフォリオ順位 | 第5位 | グーグル株(1.14億ドル)を上回る |
取得時期 | 2025年Q2 | 4-6月期に集中投資 |
これは何を意味するのか?
ハーバード大学の直接保有株式ポートフォリオ(14.4億ドル)の約8%をビットコインETFが占めることになり、同大学史上初めて仮想通貨関連資産がトップ5入りを果たした。
ハーバードの主要保有銘柄ランキング
順位 | 銘柄 | 投資額 | 前四半期比 |
---|---|---|---|
1位 | Microsoft | 3億1,000万ドル | +48% |
2位 | Amazon | 2億3,500万ドル | 再参入 |
3位 | Booking Holdings | 1億8,000万ドル | -16% |
4位 | Meta | 1億2,050万ドル | -67% |
🔥5位 | Bitcoin ETF (IBIT) | 1億1,700万ドル | 新規 |
6位 | Alphabet (Google) | 1億1,400万ドル | 既存保有 |
注目すべき点:
ビットコインETFがGoogle株を上回り、一気に主要保有銘柄となったことは、ハーバードがデジタルアセットを戦略的投資対象として位置づけている証拠です!

アイビーリーグ投資拡大の全貌
世界的に評価されている名門大学の各校もハーバード大学と同様に、ビットコインをの投資戦略に組み込み始めています。
ブラウン大学も追随:投資額を倍増
ブラウン大学の動向:
- 3月31日時点: 10.5万株(約650万ドル)
- 6月30日時点: 21.25万株(1,300万ドル超)
- 増加率: 約2倍に拡大
この動きは、名門大学間での競争が始まったことを示している。ハーバードがビットコイン投資で先手を打ったことで、他のアイビーリーグ校も追随せざるを得ない状況が生まれている。
他の名門大学の動向
既に仮想通貨投資を行っている大学:
- イェール大学: 2018年から仮想通貨ファンドに投資(非公開)
- プリンストン大学: Coinbaseを通じた直接投資(CoinDesk報道)
- スタンフォード大学: 投資検討中との関係者情報
業界関係者コメント:
「ハーバードとブラウンの動きは氷山の一角。他の名門大学も水面下で検討を進めており、2025年下半期にはさらなる発表が予想される」(大学基金関係者)
アイビーリーグとは?
機関投資家による「ビットコイン争奪戦」
ブラックロックIBITの機関投資家保有状況
ハーバード大学の参入により、ブラックロックIBITは機関投資家の主戦場に:
投資家 | 保有株数 | 評価額 | 特徴 |
---|---|---|---|
Millennium Management | 1,760万株 | 約10.8億ドル | 最大保有者 |
アブダビ政府系ファンド | 未公表 | 5億ドル超 | 中東勢力の参入 |
Mubadala Investment | 872万6,972株 | 約5.4億ドル | UAE系ファンド |
Harvard Management | 190万6,000株 | 1.17億ドル | 大学基金最大 |
Brown University | 21万2,500株 | 1,300万ドル | アイビーリーグ追随 |
出典: WhaleWisdom、各種SEC Filing
IBITが「史上最も成功したETF」である理由
2024年1月上場からの軌跡:
- 上場初日: 10億ドルの流入
- 3ヶ月後: 資産残高150億ドル突破
- 1年後: 250億ドル超の巨大ETFに成長
- 機関投資家比率: 約60%(個人投資家を大幅に上回る)
なぜ機関投資家に人気なのか?
- SEC承認の安心感: 規制当局のお墨付き
- 日々の流動性: いつでも売買可能
- 透明性: 毎日の基準価額公表
- コスト効率: 経費率0.25%と低コスト
- カストディリスク回避: 直接保有の必要なし
個人投資家が知るべき「投資戦略の変化」
ハーバードが選んだタイミングの巧妙さ
2025年Q2の市場環境:
- 4月: BTC価格75,000ドル台で底打ち
- 5月: 機関投資家の買い圧力増加
- 6月: 価格が10万ドル台を回復
- 投資実行: 価格調整局面での押し目買い
ハーバードの投資哲学:
「市場が最も悲観的な時に買い、最も楽観的な時に売る」
この原則に従い、4-6月期のボラティリティが高い時期に戦略的に投資を実行した。
グローバル市場への波及効果
機関投資家の姿勢変化:パラダイムシフト
時期 | 姿勢 | 特徴 | 代表的事例 |
---|---|---|---|
2018-2021 | 懐疑的 | 「投機的資産」として敬遠 | 多くの年金基金が投資禁止 |
2022-2023 | 様子見 | 一部で実験的投資開始 | カナダ年金基金の小額投資 |
2024-2025 | 積極参入 | 正統な資産クラスとして認識 | ハーバード、ブラウンの大規模投資 |
この変化の背景には、以下の要因があります:
1. リスク認識の変化
- ボラティリティはあるものの、長期的な価値保存機能を評価
- 分散投資効果による全体リスクの低減
2. インフラの成熟
- 規制されたETFの登場により投資ハードルが低下
- 機関投資家向けサービスの充実
3. 世代交代
- デジタルネイティブ世代の運用担当者増加
- 新しい資産クラスへの理解と受容
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各国の動向と政策環境
🇺🇸 アメリカ:追い風政策
- 「Strategic Bitcoin Reserve」構想: 国家レベルでのBTC保有検討
- 401(k)解禁: 個人退職口座での仮想通貨投資が可能に
- 規制明確化: SECによるETF承認で投資環境が整備
🇪🇺 ヨーロッパ:慎重ながら前進
- MiCA規制: 2024年施行で制度的枠組みが確立
- 年金基金: オランダ、スイスで検討開始
- 中央銀行: ECBが研究レポートを発表
🌐 アジア太平洋:多様な対応
- シンガポール: 機関投資家向けライセンス制度を整備
- 香港: 仮想通貨ETFの承認・上場
- オーストラリア: 年金基金による投資解禁
専門家の見解
肯定的評価
Rutgers Business School John M. Longo教授:
「インフレ懸念と株式市場のボラティリティにより、投資家が金や仮想通貨を価値保存手段として注目している」
慎重な見方
UCLA Anderson School Avanidhar Subrahmanyam教授:
「ビットコインは依然として極めて投機的な資産。小売投資家には適しているかもしれないが、大学基金には疑問」
Eastern Michigan University Howard Bunsis教授:
「ハーバードは高いリターンを狙った高リスク投資を行っている。バニラ戦略の方が近年は良好なリターンを示している」
まとめ:仮想通貨投資の新時代到来
ハーバード大学による1億1600万ドルのビットコインETF投資は、単なる資産配分の変更を超えた歴史的意義を持ちます。世界最高峰の教育機関が踏み切ったこの決断は、仮想通貨が「投機的資産」から「機関投資家が認める正統な資産クラス」へと移行する転換点を示しており、グローバルな波及効果と個人投資家への具体的恩恵をもたらす重要なマイルストーンとなるでしょう。

本記事の情報は2025年8月12日時点のものです。投資判断は自己責任で行ってください。
重要な投資リスク警告
本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨の購入や投資を推奨するものではありません。
仮想通貨は価格変動が大きく、元本割れのリスクもあります。投資判断は自己責任で行ってください。
必ず信頼できる情報源を元にし、自分自身で十分なリサーチを行いましょう。
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