仮想通貨(暗号資産)界で「次世代ブロックチェーン」として話題のスイ(SUI)。メタ(旧Facebook)の元開発者が手がけたこの技術に、なんと米国上場企業が670億円もの大型投資を決定したというニュースが飛び込んできました。一体、このSUIの何がそんなに魅力的なのでしょうか?

本記事で分かること
- SUIの基本技術と特徴
- 2025年下半期の最新動向
- 投資リスクと注意点
スイ(SUI)とは?次世代ブロックチェーンの革新技術
SUIの基本概要とプロジェクト背景
スイ(SUI)は、2022年にメタ(旧Facebook)の元開発者らによって設立されたMysten Labsが開発する高性能ブロックチェーンプラットフォームです。「Sui」という名前は、水の流れのように自然でスムーズな体験を提供することを目指して名付けられました。
現在、SUIの時価総額は約137億ドル前後で、仮想通貨ランキングは取引所によって12位~15位の間で推移しています(CoinGeckoでは15位、CoinMarketCapでは12位)。価格は記事執筆時点(2025年7月29日)で約4.0ドル前後(約600円〜650円程度)で推移しており、直近24時間では3.87〜4.25ドルのレンジで取引されています。年初から注目を集め続けています。
SUIプロジェクトの主要データ
項目 | 詳細 |
---|---|
開発企業 | Mysten Labs |
設立年 | 2021年9月 |
現在価格 | 約4.0ドル前後(約600円〜650円程度) |
時価総額 | 約137億ドル前後 |
ランキング | 12位〜15位(取引所により変動) |
主要技術 | Sui Move言語 |

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革新的な技術特徴:なぜSUIが注目されるのか
SUIが他のブロックチェーンと大きく異なる点は、独自の「Sui Move」プログラミング言語を採用していることです。この技術により、以下のような優れた特徴を実現しています:
🚀 超高速処理能力
- 1秒間に約12万トランザクションの処理が可能
- 従来のブロックチェーンの数千倍の処理速度を実現
🔒 高度なセキュリティ
- オブジェクト指向設計による安全な資産管理
- 量子コンピュータ耐性技術の研究も進行中
💰 低コストの取引手数料
- DeFi(分散型金融)やNFTゲームに最適な環境を提供
- 実用的なアプリケーション開発に適している
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2025年の激動:米企業による670億円投資とETF申請の動き
ナスダック上場企業による大型投資決定!
2025年7月28日、米国のナスダック上場企業Mill City Ventures III(ミル・シティ・ベンチャーズIII)が、約4億5,000万ドル(約670億円)の資金調達を実施し、そのうち98%をSUIトークンの取得に充当すると発表しました。
この決定により、SUIは同社の主要な財務準備資産となります。投資ラウンドには、ロンドン拠点の仮想通貨ヘッジファンドKaratage OpportunitiesとSui財団が主導し、ギャラクシー・デジタルやパンテラ・キャピタルなどの著名投資会社も参画しています。
投資内容の詳細
項目 | 金額・詳細 |
---|---|
調達総額 | 4億5,000万ドル(約670億円) |
SUI投資比率 | 約98% |
株式発行数 | 8,302万5,830株 |
1株あたり価格 | 5.42ドル |
主要投資家 | Karatage Opportunities、Sui財団 |
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SUI現物ETFの申請状況
SUIの金融商品化も急速に進展しています。2025年3月には米投資会社Canary Capitalが米国初となるSUI現物ETFをSEC(米証券取引委員会)に申請しました。
さらに2025年4月30日にはスイスに拠点を置く大手仮想通貨運用会社21Sharesが「21Shares SUI ETF」のS-1登録届出書をSECに提出。これに続き、5月23日にナスダックが同ETFの上場申請(19b-4フォーム)をSECに提出し、6月4日にSECがこれを正式受理したことで審査プロセスが開始されました。
21Sharesはすでに欧州市場でSUI関連の上場投資商品(ETP)を展開しており、約3億1,720万ドルの運用資産残高を構築しています。今後のSEC審査結果次第では、SUIの機関投資家向け市場への本格的な流入が期待されています。
これらの動きを受けて、SUI価格は大幅な上昇を見せており、特に7月下旬には21SharesのETF申請進展により一日で15%以上上昇し、4.23ドル(約630円)を記録しました。

トランプ家族関連プロジェクトとの提携
さらに注目すべきは、3月6日にエリック・トランプ氏らが関与するプロジェクト「World Liberty Financial(WLFI)」がSui財団との提携を発表したことです。WLFIは準備金にSUIを組み入れる方針を明らかにし、これを受けてSUI価格は約2.63ドルから2.99ドル(約440円)まで急騰しました。
専門家が予測するSUIの将来性と2025下半期の展望
著名投資家ラウル・パル氏の予想
マクロ経済の専門家として知られる著名投資家のラウル・パル氏(Real VisionのCEO)は、2025年6月26日にX(旧Twitter)上で注目すべき発言を行いました。
「私の見解では、BTCが過去最高値を更新するにつれてSUIはまた上昇し始め、このサイクルでは主要仮想通貨のトップ5のパフォーマンスを維持するだろう」
この発言は、SUIがビットコイン価格の上昇とともに、パフォーマンス(値上がり率)の面で主要仮想通貨の中でトップ5に入る可能性を示唆しています。パル氏はさらに「SUIは2025年前半に乱高下したが、今後さらなる上昇余地がある」とも言及しています。
My view is that as BTC breaks ATH's this begins to outperform again and will remain in the top 5 majors in performance in this cycle.
Patience! Greed, desperation or FOMO never work...
— Raoul Pal (@RaoulGMI) June 26, 2025
CoinGeckoの分析によれば、仮にSUIがソラナ(SOL)の時価総額(約770億ドル)レベルに達した場合、SUI価格は約22.9ドル(約8倍の上昇)に達する計算となります。ただし、2025年5月以降はSUIはSOLに対して約26%のアンダーパフォームとなっており、この差を埋められるかが今後の課題です。
技術革新が支える長期的成長潜在力
SUIの将来性を支える要因として、以下の技術革新が挙げられます:
量子コンピュータ対応のセキュリティ強化
Mysten Labsは、将来の量子コンピュータによる脅威に対応すべく、Suiブロックチェーンの暗号技術強化に積極的に取り組んでいます。既存アドレスからの安全な移行戦略として、同一シード乱数から生成したPQ(耐量子)鍵の採用や、アドレスを保持したままセキュリティを強化する手法などが提案されています。これらの取り組みは、長期的なセキュリティ面での優位性を示すものです。
ゲーミング・エコシステムの拡大
2025年5月、Mysten LabsはSuiブロックチェーン上でリリース予定の高品質ゲーム11タイトルのパートナー企業を発表しました。ゲーミング分野でのユースケース拡大が期待されています。
DeFiプロトコルの成長
SUI上ではDeFi(分散型金融)やNFTプラットフォームの数が継続的に増加しており、実用的なアプリケーションの基盤として機能しています。
投資前に知っておくべきリスクと注意点
2025年5月のCetusハッキング事件
SUIの成長ストーリーには、重要なリスク要因も存在します。2025年5月22日、Suiブロックチェーン上最大の分散型取引所(DEX)「Cetus」がハッキング被害を受け、約2億2,300万ドル(約320億円)相当の仮想通貨が不正流出する事件が発生しました。
この事件により:
- SUI価格が一時的に大幅下落
- Suiエコシステムの信頼性に疑問が提起
- セキュリティ面での課題が浮き彫りに
ただし、Suiバリデーターが流出資金の大半(約1億6,200万ドル分)を迅速に凍結し、Cetusは全額補償計画を発表するなど、対応の迅速さも示されました。
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トークンのロックアップ解除スケジュール
SUIトークンには定期的なロックアップ解除があり、これが短期的な価格変動要因となることがあります。
ロックアップ解除の影響例
- 2025年7月1日:約4,400万SUI(約259億円相当)のロック解除
- 一時的な売り圧力が価格に影響
ただし、Suiチームは多くのトークンを2030年まで段階的にロックアップする計画を示しており、供給過多による急激な価格下落リスクは抑制されています。
投資判断時の重要な検討点
✅ 検討すべきポジティブ要因
- 米企業による大型投資とETF申請の進展
- 著名投資家による強気予想
- 技術革新と実用性の高さ
- トランプ関連プロジェクトとの提携
⚠️ 注意すべきリスク要因
- DeFiハッキング事件による信頼性への懸念
- 新興ブロックチェーンとしての不安定性
- 定期的なトークン解除による価格変動
- 規制環境の変化リスク
まとめ:SUIが示す仮想通貨の新たな可能性
SUI(スイ)は、メタ元開発者による革新的な技術と、米企業による670億円投資、ETF申請など、2025年下半期に向けて多くの注目材料を抱えています。特に、著名投資家ラウル・パル氏の予想は、SUIがパフォーマンス面で主要仮想通貨トップ5に入る可能性を示唆しており、成長の期待が高まっています。
一方で、Cetusハッキング事件や定期的なトークン解除など、リスク要因も十分に理解した上での投資判断が重要です。技術革新とリスク管理の両面を見極めながら、仮想通貨の新たな可能性を秘めたプロジェクトとして、今後の動向に注目していく価値があるでしょう。

重要な投資リスク警告
本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨の購入や投資を推奨するものではありません。
仮想通貨は価格変動が大きく、元本割れのリスクもあります。投資判断は自己責任で行ってください。
必ず信頼できる情報源を元にし、自分自身で十分なリサーチを行いましょう。
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