2025年6月、リップル社はSEC(アメリカ証券取引委員会)との法的リスクが一部軽減される見通しとなり、投資家にとっては一安心。仮想通貨(暗号資産)初心者の皆さんは「しかし、これからも送金王者で走り続けられるの?」と気になりますよね。競合環境が激変し、ステーブルコインや高性能チェーンの台頭する中、訴訟後のリップル社の仮想通貨XRPと技術の優位性はどのように変わっていくのか?この記事では詳しく解説していきます。

本記事で分かること
- SEC訴訟終結へ:その後のリップルの立ち位置
- 送金分野の競合動向と技術比較
- 日本での普及状況と課題
リップル XRPってどんな仮想通貨?
「リップル、XRPって名前は聞くけど、何に使うの?」という方へ。まず押さえておきたいのは、リップルのXRPは国際送金に特化した仮想通貨だという点です。
基本情報をざっくり解説
項目 | 内容 |
---|---|
通貨名 | ![]() |
プロジェクト名 | Ripple(リップル) |
開発企業 | Ripple Labs Inc.(米国) |
主な用途 | 国際送金の高速化・コスト削減 |
特徴 | 銀行向けソリューション、ハイブリッド型ネットワーク |
XRPは、例えば「日本からインドへ銀行間送金する」といった海外送金のスピードとコストの課題を解決するために生まれた通貨です。
送金速度や手数料は?
XRP通貨の送金性能:
・送金速度:平均3〜5秒(ビットコインは10分以上)
・送金コスト:1回0.0001XRP(日本円で0.001円以下)
🔰 知っておきたいポイント
XRP(通貨)と Ripple(会社・技術)は別物です:
XRP: 実際に送金に使う仮想通貨
Ripple技術: 送金を速くするシステム
銀行が「Rippleと提携」していても、必ずXRP通貨を使っているわけではありません。しかし、XRP通貨自体は確実に3〜5秒で送金できる高性能な仮想通貨として、個人や一部の金融機関で実際に利用されています。

なぜXRPは注目されているの?
XRP(エックスアールピー)は「国際送金の革命児」として知られています。従来の銀行送金と比べて、送金スピードが圧倒的に早く、手数料も安価。そのため、複数の国際金融機関と提携を進めてきました。
ブロックチェーンを使いながらも、ビットコインやイーサリアムのような完全な分散型ではなく、金融機関との連携を重視しているのが大きな特徴です。リップル社という企業が開発・運営に関与しているという“中央集権型の特徴”もあり、これが後にSECとの裁判につながっていきます。
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リップル社とSECとの裁判
リップル社はなぜ争っていた?
リップル社は、2020年からアメリカ証券取引委員会(SEC)との裁判を抱えてきました。この裁判は「XRPは証券か?それとも仮想通貨か?」という仮想通貨業界全体に大きな影響を与える争点だったため、世界中の投資家が注目していました。
裁判の主な時系列
年月 | 出来事 |
---|---|
2020年12月 | SECがRipple社を提訴 |
2023年7月 | 「個人向けXRP販売は非証券」判決 |
2025年6月 | 控訴取り下げで実質終結へ |
2025年6月27日、CEO Brad GarlinghouseがSECも含む取り下げをツイートし、事実上の決着に近い状態にあることをReutersが報道しています
訴訟終結に向けた状況
- 制裁金: 1億2,500万ドル(約175億円)が確定(裁判所が削減提案を拒否)
- 法的地位: 個人向けXRP取引は非証券と判定済み
- 制限事項: 機関投資家向け販売には永続的差し止め命令は継続予定
リップル社は「完全勝利」ではなく「現実的妥協」を選択し、海外事業とステーブルコイン事業に集中する方針に転換しました。

リップルの現在地と競争環境の変化
銀行ネットワークによる実績
2025年現在、世界で複数の金融機関が RippleNet を利用しています。
地域 | 主な導入例 | 実績・成果 |
---|---|---|
欧州 | サンタンデール銀行 | 年間10億ドル以上を処理 |
アジア | SBIホールディングス | アジア圏での展開を牽引 |
中東 | スタンダードチャータード銀行 | アジア-中東間の貿易金融支援 |
・累計送金処理額:約70億ドル以上(RippleNet全体、2025年報告)
・コスト削減効果:大幅な削減が報告されている
・稼働安定性:12年以上のトラブルフリー実績
包括的金融サービスというビジョン
XRPは「送金に特化した仮想通貨(暗号資産)」というイメージが強いかもしれませんが、実はそれだけではありません。リップル社は、XRPを通じて「もっと自由で公平な金融のかたち」を提案しています。これが「包括的金融サービス(Financial Inclusion)の実現」という考え方です。
包括的金融サービス(Financial Inclusion)って何?
特定の中央機関に依存せずにサービスを成り立たせる仕組みのこと。たとえば…
役割 | XRPが目指すこと |
---|---|
送金の分散化 | 銀行などを介さず、XRPを使って瞬時に国際送金 |
資産管理の分散化 | 自分のウォレットで仮想通貨を保有・管理できる |
投資機会の平等化 | 銀行口座がない人でも金融商品にアクセス可能 |
透明性のある仕組み | 取引履歴はブロックチェーン上で誰でも確認可能 |
つまり、リップル社はXRPで「誰でも、どこからでも、自由に資産を動かし、投資できる時代」を作ろうとしているのです。
どうしてそんなことが可能なの?
背景には、以下のような現状があります。
・世界では約14億人が銀行口座を持てない状況にある(※世界銀行Global Findex 2021年調査)
・送金手数料が高く、着金までに数日かかる国も多数
・中央機関が不安定な新興国では資産の保全が難しい
XRPは、これらの課題を「準分散型(ハイブリッド型)」のアプローチで解決しようとしているのです。
理解しておきたいポイント
・XRPは送金だけでなく、金融アクセス全体の“分散”に貢献している
・分散型投資は、初心者でも小口から始められる投資の選択肢を広げる
・中央機関に依存しないことで、より自由で透明な金融体験が可能に

競合環境の激変:共存の時代へ
ステーブルコインの台頭
USDT、USDCなどのステーブルコインが急成長。価格安定性により送金中の価値変動リスクがなく、個人送金では XRPより優位な場面が増えています。
ステーブルコイン | 時価総額(2025年6月時点) | 主な特徴 | 採用企業例 |
---|---|---|---|
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約158億ドル | 最大流動性 | Binance、OKX |
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約61億ドル | 透明性重視 | Visa、Mastercard |
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約50億ドル | 分散型 | DeFi中心 |
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2024年に発行開始 | ![]() |
XRPL、Ethereum |
高性能ブロックチェーンとの競争
SolanaやPolygonなど新世代チェーンは処理速度でXRPを上回りますが、ネットワーク停止などの安定性課題があります。
プロジェクト | 強み | 弱み | 主な用途 |
---|---|---|---|
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高速処理・DeFi充実 | ネットワーク停止歴 | DeFi・NFT・ゲーム |
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Ethereum互換・低コスト | 送金特化ではない | DApps・スケーリング |
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金融機関実績・安定性 | 価格変動・革新速度 | B2B送金・国際決済 |
*XRP = XRP通貨 + XRPL(XRPLは、XRP Ledgerの略称、XRP通貨が動作するブロックチェーンネットワーク)
XRPの位置づけ
XRPチェーンの位置付けとしては、金融機関実績による信頼と、12年以上の安定稼働が強み。技術革新だけでは代替困難なものです。しかし、革新スピードが競合より遅い傾向があり、ステーブルコインとの比較では、価格変動リスクがあるなど課題もあります。
市場の棲み分け予想
今後は「一社独占」ではなく、用途別の共存が主流となる見通しです:
- B2B・金融機関: XRPが優位維持
- 個人送金: ステーブルコインが主流
- DeFi・Web3: 高性能チェーンが台頭
日本市場でのRipple技術採用の動向
リップルは日本市場で積極的な展開を見せており、特にSBIホールディングスを中心とした金融機関での採用が進んでいます。
国内の導入状況
大手金融機関でのRipple技術動向:
- MUFG: デジタルアセット基盤「Progmat」(プログマ)でセキュリティトークン発行を推進
- 三井住友銀行: 独自ブロックチェーン決済システムを研究
日本特有の課題
要因 | 🇯🇵 日本 | 🌐 海外 |
---|---|---|
規制アプローチ | 慎重・厳格 | 実証重視 |
既存インフラ | 全銀ネット等が高性能 | 改善余地大 |
送金ニーズ | 国内中心 | 国際送金重要 |
金融機関の姿勢 | 保守的 | 技術革新積極的 |
リップルが目指す金融アクセスの民主化
真の目的:「誰でも使える金融」の実現
リップルは単なる送金ツールを超えて、金融サービスへの平等なアクセスを目指しています。
解決したい課題:
- 世界約14億人の銀行口座未保有者への金融サービス提供
- 従来の国際送金手数料(世界平均約6.6%、2024年世界銀行調査)
- 新興国での資産保全手段の提供
- 金融機関を介さない直接的な価値移転
技術的特徴:
- ハイブリッド型: 完全分散でも完全中央集権でもない柔軟性
- オンデマンド流動性(ODL): XRPを使った即座の通貨変換
- RippleNet: 金融機関向けの統合送金ネットワーク
今後の予測と投資判断
2025年以降に予想される3つのシナリオ
シナリオ | 概要 | 可能性 | XRP価格への影響 |
---|---|---|---|
① リップル優位継続 | CBDC基盤・B2B送金で地位維持 | 可能性あり | 上昇要因 |
② 共存・棲み分け時代 | 用途別に市場が分化 | 有力シナリオ | 安定要因 |
③ 技術革新による再編 | 新技術・CBDC普及で競争激化 | リスク要因 | 変動要因 |
※これらのシナリオは一般的な市場分析に基づく想定であり、将来の価格を保証するものではありません。仮想通貨投資は高いリスクを伴います。
XRP 投資判断のポイント
✅ 投資メリット:
・法的リスクの部分的軽減
・実運用されている技術基盤
・CBDC関連事業の成長ポテンシャル
・金融機関ネットワークの価値
⚠️ 投資リスク:
・ステーブルコインとの競争激化
・技術革新スピードの相対的低下
・Ripple社への依存度の高さ
まとめ:XRP投資の3つのポイント
SEC訴訟の実質終結により、XRPは最大の法的リスクを解消しました。2025年以降の送金市場では「一社独占」から「用途別共存」へと変化が予想されます。
投資判断の3つのキーポイント
1️⃣ 法的地位の明確化
✅ メリット: 個人向けXRP取引は「非証券」で確定、規制リスク大幅軽減
⚠️ 注意点: 機関投資家向け事業には制約継続
2️⃣ 競争環境の変化
✅ 強み: 金融機関実績と12年の安定稼働で差別化
⚠️ 課題: ステーブルコイン台頭と技術革新スピード
3️⃣ 市場の棲み分け
- B2B国際送金: XRPが優位維持
- 個人送金: ステーブルコイン主流
- DeFi・Web3: 高性能チェーン台頭

【重要】仮想通貨投資は高リスクです。投資判断は最新の公式情報確認と自己責任で行ってください。
最新情報はRipple公式サイトおよび各規制当局の発表をご確認ください。
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