「ステーブルコインって何?」「ビットコインと全然違うの?」という疑問を持っている方も多いはず。ステーブルコインは、価格が上下する他のコインと違って、価格が安定している不思議な仮想通貨(暗号資産)。ステーブルコインの基本から活用方法、さらには海外取引所での使い方まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきますよ!

本記事で分かること
- ステーブルコインとは?
- 日本での展開とETFの可能性
- ステーブルコインの将来性
ステーブルコインとは?基本のキホン
ステーブルコインの定義
ステーブルコイン(Stablecoin)とは、法定通貨や貴金属などの資産と価値を連動(ペッグ)させることで価格の安定を実現した仮想通貨です。一般的な仮想通貨(ビットコインなど)は価格変動が激しい一方で、ステーブルコインは「1枚=1ドル」「1枚=1円」など特定の価値にほぼ固定されています。
法定通貨とは?
国家がその流通を認めて強制的に通用させ、その価値を保証する通貨のことです。日本円や米ドルなどがこれに該当します。仮想通貨や電子マネーとは区別され、国が発行する紙幣や硬貨が法定通貨です。
なぜ米ドルではなくステーブルコインを使うのか?
米ドルのような法定通貨は現物として存在し、ブロックチェーン上で直接扱うことはできません。仮想通貨の世界で取引や送金を行うには、デジタル形式の資産が必要です。ステーブルコインは、米ドルと価値が連動しながらも、ブロックチェーン上で自由に送受信できるデジタル資産として機能します。
ブロックチェーンとは?
「ブロック」と呼ばれる取引データを過去の「ブロック」と時系列でチェーンのようにつなぎ、取引記録を複数の参加者間で共有する技術です。取引記録の後からの改ざんが実質的に不可能となるため、データの信頼性や透明性が保たれる仕組みです。
安定した価値の重要性
たとえば、ビットコインでコーヒーを購入した翌日に価格が半減すると、お店側が受け取る実質的な価値も大きく下がってしまいます。こうした価格変動が激しい通貨は、日常の支払いには適していません。価格の安定したステーブルコインは、こうした問題を解決するために生まれました。
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】超初心者必見!ビットコイン vs アルトコインの違いを理解しよう!
主要なステーブルコイン一覧(2025年6月時点)
ステーブルコイン名 | シンボル | 連動先 | 時価総額 | 発行者 |
---|---|---|---|---|
テザー(Tether) | USDT | 米ドル | 約1,500億ドル | Tether Limited |
USDコイン(USD Coin) | USDC | 米ドル | 約415億ドル | Circle |
DAI(ダイ) | DAI | 米ドル | 約53億ドル | MakerDAO(分散型) |
JPYC | JPYC | 日本円 | 累計発行額30億円 | JPYC株式会社※ |
バイナンスUSD | BUSD | 米ドル | 発行停止中 | Paxos※2023年2月発行停止) |
※JPYCは2025年6月1日からプリペイドから電子決済手段に変更
・時価総額は市場の変動により日々変化します。最新の数値は各種仮想通貨情報サイトでご確認ください(2025年6月時点 1ドル=約154円)
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】USDCとは?日本で初めて取り扱いが開始されたステーブルコインの魅力
なぜステーブルコインが存在するのか?他の仮想通貨との決定的な違い
仮想通貨の「ボラティリティ問題」
ビットコインやイーサリアムなどの従来の仮想通貨は、投資対象としては非常に魅力的です。しかし、価格の変動が激しすぎるため、日常の支払いや国際送金など「通貨」としての利用には課題があります。
従来の仮想通貨の主な問題点:
-
1日で10%以上価格が変動することも
-
商品・サービスの価格を安定して設定できない
-
決済後に価値が変動するリスクが高い
-
会計・税務処理が複雑になる
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】イーサリアムとは?ビットコインとの違い&初心者向けに徹底解説!
ステーブルコインが解決する3つの課題
1. 決済の安定性
価格が安定しているため、商品やサービスの価格を安心して設定でき、決済後に急落するようなリスクが少ないです。
2. 国際送金の効率化
従来の国際送金(銀行経由)は、手数料が高く、日数もかかるのがネックでした。ステーブルコインなら、低コストで即時送金が可能。しかも24時間365日利用可能です。
3. 仮想通貨取引での「避難先」
価格が急変する相場では、一時的に資金を退避させたい場面があります。ステーブルコインは、価値を保ちつつブロックチェーン上に留まれる「デジタル避難先」として活用されています。
他の仮想通貨との比較表
特徴 | ビットコイン | イーサリアム | ステーブルコイン |
---|---|---|---|
価格変動 | 大きい | 大きい | 極めて小さい |
主な用途 | 投資・価値保存 | DeFi・スマートコントラクト | 決済・送金 |
決済への適性 | 低い | 中程度 | 高い |
発行量 | 上限あり(2,100万BTC) | 上限なし | 需要に応じて調整 |
規制対応 | 発展途上 | 発展途上 | 比較的積極的に対応 |
ステーブルコインの種類を分かりやすく解説
ステーブルコインは、「どんな仕組みで価格の安定を保っているのか?」によって、主に3つのタイプに分類されます。
ステーブルコインの3タイプ比較表
種類 | 仕組み | 代表例 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
法定通貨担保型 | 実際のドルや円などの法定通貨を銀行に預けることで発行 | USDT, USDC, TUSD | ・仕組みがシンプル ・高い信頼性 ・価格が安定しやすい |
・発行者への信頼が必要 ・中央集権的 ・規制の影響を受けやすい |
仮想通貨担保型 | イーサリアムなどの仮想通貨を担保にして、過剰担保で発行 | DAI | ・分散型で透明性が高い ・誰でも参加可能 ・検閲耐性がある |
・仕組みが複雑 ・担保資産の価格変動リスク ・ガバナンスの難しさ |
アルゴリズム型 | スマートコントラクトで供給量を調整し、価格を安定させる | Frax、(Terra USD ※破綻) | ・完全分散型 ・担保不要 ・スケーラブル |
・高リスク ・実績が少ない ・仕組みが難解 |
実際に起きた問題:Terra USDの崩壊
2022年5月、アルゴリズム型ステーブルコイン「Terra USD(UST)」が暴落し、わずか数日で約7兆円の価値が吹き飛ぶ大事件となりました。
原因は?
-
アルゴリズムに限界があった
-
大量の売却による価格崩壊
-
投資家の信頼が一気に失われた
-
担保や保証がないため連鎖的な清算が止まらなかった
この事件以降「安定している」はずのステーブルコインにもリスクがあることが広く知られ、より安全で透明性の高い設計が求められるようになりました。
MONEY PLUS 2022/10/07
7兆円の価値が一週間で失われる歴史的事件。CEOは国際指名手配…暗号資産プロジェクト、テラ崩壊の理由とは?
ココまでのポイント
初心者が選ぶなら、まずは法定通貨担保型(例:USDCやUSDT)をチェックするのが無難です。より分散型・透明性を重視するなら仮想通貨担保型のDAIも選択肢になります。アルゴリズム型は仕組みが面白い一方、まだ信頼性に課題が残っていることを忘れずに。
ステーブルコインのメリット・デメリット
メリット:なぜステーブルコインが注目されているの?
1. 決済に便利!
-
価格がほぼ1ドルに固定されているので、支払い後に価値が大きく変わりません
-
24時間いつでも送金できるから、銀行の営業時間を気にしなくてOK
-
世界中どこでも、すぐにお金を送れます
2. 国際送金がとってもスピーディー&安い!
比較ポイント | 従来の銀行送金 | ステーブルコイン |
---|---|---|
送金にかかる時間 | 3~5営業日 | 数分〜数時間 |
手数料 | 2,000〜5,000円 | 100〜500円 |
送金できる時間帯 | 平日のみ | 24時間365日 |
書類や手続きの多さ | 多い | ほとんどなし |
送金できる最小金額 | 1万円以上 | 1円相当から |
3. DeFi(分散型金融)でも使える!
・ステーブルコインを貸したり預けたりして、利息がもらえることも
・価格が安定しているから、リスクが少なく運用できる
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】未来の資産運用!初心者でもわかる DeFi(分散型金融)ガイド
4. 資産管理にも役立つ
-
暗号資産の利益確定後の一時避難先として便利
-
市場が下がっている時も資産を守れる
-
また買うタイミングを待つための現金代わりにも
デメリット:気をつけたいリスク
1. 価格がずれることもある
-
過去にはTerra USD(UST)が暴落したり、USDCも一時価値が下がったことがあります
-
発行元の問題や市場の混乱が原因
2. 発行者に頼る部分がある
-
法定通貨担保型は特に、発行会社や銀行の状況に左右されます
-
規制の影響も受けやすいです
3. 規制が変わる可能性
-
各国で規制が厳しくなったり、取扱いが制限されることがあります
-
税制や本人確認ルールも変わるかもしれません
4. 技術的なトラブルも
-
ブロックチェーンの混雑やスマートコントラクトのバグ
-
ハッキングや秘密鍵の紛失リスクもゼロではありません
リスクを減らすポイント
-
複数の種類のステーブルコイン(USDT、USDCなど)を分散して持つ
-
長く持ちすぎず、こまめに利益を確定したり再投資を考える
-
発行元の状況や規制の動きをこまめにチェックする
ステーブルコインの市場規模と普及状況
ステーブルコインは、もはや一部のマニアだけのものではありません。2025年6月時点で、世界中に出回っているステーブルコインの時価総額は約2,500億ドル(約38兆円)に達しています!これは日本の国家予算の約3分の1にも相当する規模です。
ここ数年で急速に広がった背景には、次のような出来事があります👇
年 | 市場の出来事 | ステーブルコインの役割 |
---|---|---|
2020年 | DeFiブーム開始 | 仮想通貨同士のやりとりに使われた |
2022年 | Terra USDの破綻 | 「信頼できる安定通貨」が求められた |
2024年 | ETF(上場投資信託)の承認 | 安定資産として注目が再燃 |
つまり、ただの“便利なコイン”ではなく、仮想通貨のインフラの一部になっているということですね。
発行会社はどうやって利益を得てるの?
ステーブルコインは無料で発行されるものではありません。裏側では、以下のような収益モデルがしっかり組み立てられています。
収益の種類 | 内容 |
---|---|
金利収入 | 預けたドルや米国債からの利子(年3〜5%ほど) |
手数料 | 発行・交換のたびに小さな手数料が発生 |
サービス収益 | 大口顧客向けの技術サポート・API提供など |
たとえば、テザー(USDT)を発行するTether社は、2024年には記録的な130億ドル(約2兆円)の純利益を発表するなど、非常に収益性の高いビジネスモデルを構築しています。

ステーブルコインは安全?法律とリスク
日本でステーブルコインは合法なの?どのステーブルコインが安全?とわからないことだらけ。失敗しないための選び方を教えます。
日本では合法?違法?
結論:合法です!
2023年6月から、日本ではステーブルコインが「電子決済手段」として正式に認められました。
簡単に言うと...
- 国がルールを作って、安全に使えるようにした
- 発行できるのは銀行や信託会社などの信頼できる会社だけ
- あなたのお金はちゃんと守られる仕組みがある
電子決済手段って何?
Suicaや楽天Edyのデジタル版のようなもの。でも、ブロックチェーン技術を使っているので、世界中どこでも使えるのが特徴です。
世界ではどんなルールがある?
アメリカ 🇺🇸
- 現在、ステーブルコインの法律を作っている最中
- 下院では法案が通ったけれど、まだ完全には決まっていない
- でも、方向性としては「きちんとルールを作って安全にしよう」という感じ
ヨーロッパ 🇪🇺
- 2024年12月から「MiCA」という厳しいルールがスタート
- ステーブルコインを発行する会社には、きちんとした許可が必要
- 2025年3月までに、既存の会社も新しいルールに合わせる必要がある
アジア 🌏
- シンガポール:実験的に進めながら、ゆるやかに規制
- 香港:金融センターとして積極的に取り組み中
安全なステーブルコインはどう見分ける?
初心者でもチェックできる3つのポイント
1. 発行会社の信頼性
✅ 良い例:Tether社(USDT発行)
・業界最大手で10年以上の運営実績
・世界中の主要取引所で採用
・四半期ごとの監査レポートを公開(透明性を改善中)
✅ 良い例:Circle社(USDC発行)
・定期的に監査レポートを公開
・規制当局と良好な関係
❌ 注意例:怪しい会社
・監査報告書がない
・過去にトラブルあり
2. 担保資産の透明性
✅ 良い例:
・第三者機関による監査済み
・どこの銀行に預けているか公開
❌ 注意例:
・「投資で運用している」と曖昧な表現
・監査がない、または古い
3. 過去のトラブル歴
✅ 安心:
・ハッキング被害なし
・規制当局からの警告なし
❌ 要注意:
・セキュリティ問題があった
・準備金の問題が指摘された
具体的に安全なステーブルコインは?
ランク | ステーブルコイン | ポイント |
---|---|---|
S | USDT | 圧倒的な流動性と実績、ただし透明性に課題 |
A+ | USDC | 透明性抜群、規制対応万全、Circle社上場で信頼性向上 |
A | DAI | 分散型で透明、技術的に優秀だが利用は限定的 |
B | TUSD | 2025年に準備金問題が浮上、投資は慎重に |
こんなステーブルコインは避けよう
危険信号チェックリスト🚥
- 会社の正体が分からない
- 「高利率で運用中」などの怪しい宣伝文句
- 監査報告書がない、または古い
- 過去に大きな価格変動があった
- 金融庁などから警告を受けている
覚えておこう!
「安定している」はずのステーブルコインでも、2022年のTerra USD(UST)のように、一瞬で価値がゼロになった例があります。
失敗しないための3つの鉄則
鉄則1:分散投資
❌ 悪い例:1つのステーブルコインに全額投資
✅ 良い例:USDT 60% + USDC 30% + DAI 10%
鉄則2:少額から始める
❌ 悪い例:いきなり100万円投資
✅ 良い例:まずは1〜5万円で試してみる
鉄則3:定期的にチェック
✅ やること:
・月1回は発行会社のニュースをチェック
・価格が1ドルから大きくずれていないか確認
・新しい規制情報があれば確認

日本でのステーブルコイン展開とETFの可能性
日本でステーブルコインがどう広がっているのか?ETFって何?なぜ注目されているのか?日本でもETFが始まる可能性は?などを解説していきます!
SBI VCトレードがUSDCを取り扱い開始
2025年、日本の大手仮想通貨取引所SBI VCトレードが、USDCの取り扱いを正式に開始しました。これにより、日本の個人投資家もUSDCに簡単にアクセスできるようになりました。
この動きは、日本においてもステーブルコインの本格的な普及が始まりつつあることを示しています。
2025/03/25 SBI VCトレード
【国内初】ユーエスディーシー(USDC)一般向け取扱い開始のお知らせ ~国内で唯一、日本円でUSDCの取引が可能に~
何がすごいの?
・日本で初めて、合法的にステーブルコインが買えるようになった
・日本円で直接USDCを購入・売却できる
・面倒な海外取引所を使わなくて済む
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】USDCとは?日本で初めて取り扱いが開始されたステーブルコインの魅力
日本発ステーブルコイン:JPYCの新展開
2025年6月1日の重要な変更がありました。JPYC株式会社は、従来の「プリペイド式支払手段」から「電子決済手段」への移行を完了しました。
JPYC株式会社 2025/5/23
お知らせ【重要】2025年6月1日以降の「JPYC Prepaid」のご利用について
この変更の意味は👇
・法的地位の向上:より安全で信頼性の高い決済手段として認定
・利用範囲の拡大:より多くのサービスでの利用が可能に
・日本初の意義:国産ステーブルコインの新たなスタンダード
JPYCの特徴は👇
・累計発行額30億円を突破済み
・為替リスクなし:円建てなので日本人には使いやすい
・国内企業との連携:Web3サービスやNFT取引で活用拡大
今後の展望は👇
・将来的なETF化の可能性も検討される見込み
・日本発のステーブルコインとして国際展開も視野に
ココがポイント
国内でも、USDCが米ドル建て、JPYCが日本円建てと、用途に応じて使い分けができるようになりました!
日本市場での今後の展望
アメリカではビットコインETFに続き、ステーブルコインETFの議論が本格化しています。そして、日本でも次のような理由から導入の可能性が高まっています:
日本でのETF導入が期待される根拠👇
根拠 | 内容 |
---|---|
規制整備の進展 | 2023年に施行されたステーブルコイン関連法で、法的位置付けが明確に |
金融機関の参入 | SBI、三菱UFJ信託などが独自ステーブルコインの開発を完了し、提供準備を進めています |
市場の需要増 | 外貨建て決済やWeb3投資の需要が拡大中 |
安全性の担保 | USDCなど、裏付け資産が明確なコインの登場で信頼性が向上 |
今後の展望👇
・近い将来、日本でもUSDCやJPYC(日本円連動型ステーブルコイン)を対象としたETFが誕生する可能性があります。JPYCは既に発行されており、累計発行額30億円を突破しています。
・その際には、証券会社の取扱開始や税制の整備がカギとなります。
・ステーブルコインが「投資対象」から「金融インフラ」へと進化していく過程において、日本市場も無関係ではいられません。
ステーブルコインETFとは?
ETFの基本を理解しよう:
ETF(上場投資信託/Exchange Traded Fund)とは、株式のように証券取引所で売買できる投資信託のことです。2024年には米国でビットコインETFが承認され、仮想通貨業界に大きなインパクトを与えました。
例えて言うなら...
・個別投資 = 好きな果物を1個ずつ買う
・ETF = フルーツバスケットを丸ごと買う
ステーブルコインETFの登場
ビットコインに続いて、ステーブルコインETFが登場する可能性も現実味を帯びてきています。これにより、ステーブルコインへのアクセスが一層広がると期待されています。
投資家にとってのメリット
個人投資家の場合 🔽
項目 | 内容 |
---|---|
手軽さ | 証券口座から簡単に投資可能(ウォレット不要) |
税務処理 | 株式と同様の税制枠組みが適用される可能性 |
セキュリティ | カストディ(資産管理)がプロによって行われる |
規制対応 | 法的枠組みの中で安心して取引できる |
市場にとってのメリット 🔽
項目 | 内容 |
---|---|
機関投資家の参入促進 | 大口資金が市場に流入しやすくなる |
流動性の向上 | 取引量が増え、価格の安定に寄与 |
市場の信頼性向上 | ETFによる監査・報告義務が透明性を高める |
実現への課題と対応策
課題 | 現状 | 対策 |
---|---|---|
規制の不透明さ | 各国で法整備が進行中 | 業界団体と当局の協議強化 |
ディペッグリスク | 一部で信頼性に課題 | 多様な担保設計とリスク管理 |
流動性の確保 | 市場参加者が限定的 | マーケットメーカーの導入・育成 |
技術的制約 | ブロックチェーン処理速度の課題 | レイヤー2やスケーリング技術の活用 |
最も有望な候補:USDC ETF
USDC(USD Coin)は、ステーブルコインETFの第一号として有力視されています。その理由は以下の通りです:
-
透明性の高さ:Circle社は四半期ごとに監査レポートを公開
-
規制との親和性:米SECや各国当局と良好な関係を構築
-
技術的な信頼性:ブロックチェーン上での安定的な運用実績
-
すでに金融商品としての評価:多くのDeFiサービスで基軸通貨として活用
ステーブルコインの将来性と2025年以降の展望
2025年はステーブルコイン元年に
2025年は、日本でステーブルコインが本格的に普及し始める「元年」となるでしょう。前章で書いたように、SBI VCトレードがUSDCの取り扱いを始めたことをきっかけに、国内でも日常の決済手段としての認知度が大きく高まると期待されています。
地域ごとの成長予測
アジア太平洋地域
この地域では経済成長が早く、フィンテックの発展やデジタル化推進の動きが活発です。
-
日本では電子決済の法整備が進み、ステーブルコインの利用が広がるでしょう。
-
香港は国際金融センターとしての強みを活かし、取引の拠点となる見込みです。
-
シンガポールでは規制サンドボックスを活用した実証実験が進められています。
アフリカ・南米
銀行インフラが整っていない地域では、いきなりステーブルコインが広まる「リープフロッグ現象」が期待されています。
-
国際送金の手数料削減やスピードアップ
-
インフレ対策としての資産保全
-
小規模事業者の決済効率化
これらの効果が特に注目されています。
技術面での進化
マルチチェーン対応
今は多くのステーブルコインが特定のブロックチェーン上だけで使えますが、将来は複数のチェーン間で自由に移動できるようになるでしょう。これにより、送金ルートが増え、手数料の節約やリスク分散が可能になります。
プログラマブルマネー
ステーブルコインにスマートコントラクト機能を加えることで、条件に応じて自動で支払いが行われるなど、より便利で高度な決済が実現します。例えば、
・自動的な税金計算・納付
・取引条件の達成に応じた自動送金
・サプライチェーンの管理効率化
が期待されています。
スマートコントラクトとは?
あらかじめプログラムされた条件に応じて、自動的に契約を執行する仕組みを指す。設定されたお金を投入し、希望する商品のボタンを押すと自動的に売買が行われる「自動販売機」に例えられることが多い。
市場規模の予測(業界関係者による試算例)
年度 | 予測時価総額の試算例 | 主な成長要因 |
---|---|---|
2025年 | 3,000億ドル(約46兆円) | 日本やEUで本格的に参入 |
2026年 | 5,000億ドル(約77兆円) | 企業の決済利用が増加 |
2027年 | 8,000億ドル(約123兆円) | 中央銀行デジタル通貨(CBDC)との連携開始 |
2028年 | 1.2兆ドル(約185兆円) | 新興市場(グローバルサウス)で拡大 |
2030年 | 2兆ドル(約308兆円) | デジタル経済の主流として定着 |
※これらの数値は複数の業界予測を参考にした試算例であり、実際の市場動向は様々な要因により大きく変動する可能性があります。投資判断の際は、最新の市場データと複数の情報源をご確認ください。
ステーブルコインで私たちの生活はどう変わる?
個人の生活が変わる!
- 国際送金の革命:手数料が2,000〜5,000円 → 100〜500円に激減!
- 即時送金の実現:3〜5日かかっていた海外送金が数分で完了
- 新しい投資機会:DeFi(分散型金融)やステーキングで資産運用の選択肢が拡大
- 24時間取引:銀行の営業時間に関係なく、いつでも送金・決済が可能
👉:合わせて読みたい【仮想通貨】ステーキングで稼ぐ!初心者でもわかる仕組みと始め方を徹底解説
企業のビジネスが効率化!
- 決済コストの大幅削減:国際的なBtoB取引の手数料が劇的に安く
- サプライチェーン効率化:商品の流れとお金の流れをリアルタイムで追跡
- プログラマブルマネーの活用:
- 契約条件を満たした瞬間に自動で支払い実行
- 税金の自動計算・納付システム
- 給与の自動分割(貯金・投資・生活費)
社会全体の変革
- 金融包摂の推進:銀行口座がなくてもスマホ1台でデジタル決済が可能
- 国際送金の民主化:高額な手数料に悩む出稼ぎ労働者の送金負担を軽減
- 新興国の経済発展:銀行インフラが不十分な地域でも、デジタル経済に参加可能
実践ガイド:日本から海外取引所への送金方法
最後に、実際にステーブルコイン(USDC以外)を手にいれる流れを簡単に紹介します!
日本の取引所から海外取引所にリップル(XRP)を送金し、ステーブルコイン(USDTなど)に交換します。リップルは手数料が安く送金スピードも速いため、送金手段としておすすめです。
step
1まずは日本の取引所でリップル(XRP)を購入
主な取引所例:bitFlyer、Coincheck、bitbank、GMOコイン
ポイント:手数料の安い取引所を選び、送金手数料分も考慮して少し多めに購入しましょう。
step
2海外取引所のアカウントを作成
BTCC、MEXC、bitget の3つは金ちゃんおすすめの取引所です。本人確認(KYC)が必要なので、パスポートや免許証を準備しましょう。
step
3リップル(XRP)を海外取引所に送金
送金時は、送金先アドレスと「宛先タグ(Tag)」を必ず正確に入力してください。誤ると資金が失われる恐れがあります。まずは少額でテスト送金をするのが安全です。
送金時の注意ポイント
1)宛先タグの入力ミスに注意 2)送金手数料はネットワーク状況で変動 3)最小送金額を事前に確認する
step
4ステーブルコインに交換
BTCCやbitgetならXRP/USDT、MEXCならXRP/USDCのペアが流動性も高くおすすめです。指値注文で価格を見ながら交換するとお得です。
指値注文や仮想通貨の買い方はこの記事も参考にしてね👇
海外取引所利用時の重要な注意事項
・日本居住者の利用は法的グレーゾーンであり、自己責任での利用となります
・資金保護や紛争解決において、日本の法的保護を受けられない可能性があります
・以下で紹介する海外取引所は、日本の金融庁に登録されておらず、MEXCとBitgetは金融庁から警告を受けています。BTCCは現時点で警告を受けていませんが、3社とも日本の金融庁に未登録の業者です
⚠️ データについての重要な注意事項
本記事で紹介している時価総額や市場規模のデータは、記事執筆時点(2025年6月)の情報に基づいています。ステーブルコイン市場は変動が激しく、数値は日々変化します。最新の正確なデータについては、CoinMarketCap、CoinGecko、各発行会社の公式サイトなどの信頼できる情報源で必ずご確認ください。
また、将来の市場規模予測については、様々な調査機関や業界関係者による試算であり、実際の市場動向とは大きく異なる可能性があることをご理解ください。
👉:合わせて読みたい【【仮想通貨】投資の強い味方「CoinMarketCap」完全攻略ガイド(2025年最新版)
まとめ
ステーブルコインは、まさに「お金の未来」を体現した技術です。最初は難しく感じるかもしれませんが、実際に使ってみると、その便利さに驚くはずです。
特に海外との取引が多い方、投資を積極的に行っている方、新しい技術に興味がある方には、ぜひチャレンジしていただきたいです!
ただし、新しい技術には必ずリスクが伴います。この記事で紹介したリスクをしっかりと理解し、自分なりの対策を立てた上で利用してくださいね✨

🔐 招待コード:kimchan
📢 最新情報は各SNSでも発信中!
フォローしてお得なチャンスを逃さないでね✨